【年越の祓・夏越の祓】大祓の由来や儀式をわかりやすく紹介

大祓って何?と子どもに聞かれた時正しく答えられますか?

普段はあまり聞かない言葉なので、詳しく聞かれると困ってしまうといった方が多いのではないでしょうか。

案外身近な伝統行事ですが、日常生活とは少し遠いところで行われているのでなかなか知ることがないですよね。

でも、日本人として伝統や文化を子どもに伝えられるようになりたいですよね。

そこで私が過去、そんな経験からネットや本で調べてまとめたことを紹介していきます。

是非参考にしてもらえるとうれしいです。

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1.大祓とは年二回行われる年越の祓・夏越の祓の事

大祓は「おおはらい」または「おおはらえ」と呼ばれるもので、日常の生活の中で付着する穢れや災い、自分が知らずに犯してしまった罪や過ちなどを祓い、清めることを目的とした宮中、神宮、神社で行われる浄化の儀式です。

1年に2度、6月30日と12月31日の半年ごとに行われており、6月は夏を越えるので「夏越の大祓」、12月は年越しなので「年越しの大祓」と呼ばれています。

なぜ6月と12月かというと、6月は梅雨が明け、夏の厳しい暑さを無事に乗り越えるため、12月はその年の穢れを翌年に持ち込まないためとされています。

この時期にはニュースや新聞で取り上げられることも多いので、聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。

半年に一度、心身ともにリセットし、まっさらな状態で再スタートしようといった前向きな行事なのですね。

1.1.大祓の由来、歴史

記紀神話に見られる伊弉諾尊の禊祓いを起源としており、701年(大宝元年)の大宝律令によって宮中行事として採用されました。

大祓の歴史は古く、「古事記」や平安初期の「法制書」にも記されており、かなり昔から行われていたということがわかります。

その後、室町時代に起こった応仁の乱により、この行事は一旦なくなってしまいますが、明治天皇によって明治5年に全国の神社で行うように布告が出て、再度行われるようになり、現在も正式な宮中の年中行事に定められています。

400年間も途絶えていた大祓が再興されるという歴史があったのですね。

2.年越の祓で年末までの疲れを落として新しい気持ちで年越しを迎える

年末行事である「年越しの祓」はご存知でしょうか?

年越しというと除夜の鐘や初詣を思い浮かべる方が多いと思いますが、そういったものとは全く異なります。

ではどういった行事なのでしょうか。

2.1.年越の祓とはどういった事をするのか?

「年越しの祓」は、行く年の罪穢を祓い、清々しくなったところで、新しい年を迎えようと祈る神事です。

毎年12月31日に各地の神社で行われ、人の形に切った紙(人形・形代)に自分の穢れをうつし、身代わりになった紙を川や海などに流したり、かがり火を焚いたりすることでわが身の代わりに清めてもらいます。

初詣は行うが、年越しの祓はしたことがないといった方が大半なのではないでしょうか?

新年の初詣は、旧年の12月のうちに大祓を済ませ、心身ともにキレイになった上で神社に詣でるのが正解なのです。

知らなかった方はこれを期に、「年越しの祓」で心身の大掃除を行いましょう。

2.2. 年越の祓に参加するには

大祓は神事なので全国の神社で行われますが、神社によって行っていない場合もあります。

予約が必要な場合や、日取り、時間なども神社によって様々なので、各神社に問い合わせることから始めましょう。

初穂料は、神社での儀式の際に、謝礼として納めるものなので、基本的には金額が定められているものではありませんが、あえて相場を言うとすれば、500~3000円くらいのようです。

また、年越の大祓は、全国の神社で行われますが、ぜひ「一の宮」と「総社」をおすすめします。

理由は、「一の宮」と「総社」はお住まいの地域全体を守護しているありがたい神社だからです。

一の宮は、神社の社格を示す格式のひとつで、旧国の地域内で最も格式の高い神社であり、総社は旧国の主要な神々全てを祀る神社であり、総社をお参りすると、その地域すべての神社をお参りしたことになるといわれています。

せっかく大祓を行うのなら効果が高そうな方がいいですよね。

神社の神さまも、自分の管轄地域に住んでいる人間の方が、面倒をみやすいので、できれば「一の宮」もしくは「総社」に参列するようにしましょう。

3.夏越の祓でケガレを落として次ぎの半年を健康に過ごそう

6月の下旬になると、神社で大きな芽の輪を見たことはありませんか?

あれは「夏越の祓」で行う「茅の輪くぐり」といわれるものです。

では「夏越の祓」とはどのような行事なのでしょう。

3.1.夏越の祓って?

「夏越の大祓」は「名越の祓」「水無月の祓」とも呼ばれ、毎年6月の晦日である30日に行われる行事です。

なぜ6月30日なのかというと、この時期は夏の暑さがはじまり、心身が疲れたり気力が衰えるなどし、疫病の流行が恐れられていたため、厳しい夏を乗り越えられるようにという理由だそう。

また、夏越の祓は半年間を無事過ごせたことに感謝し、残りの半年間も無事に過ごせるようにお祈りする行事でもあります。

一年のちょうど半分の日に、過ごしてきた半年を振り返り、反省し、その反省をふまえた上で残りの半年を過ごしていくことは自分の成長にも大きく繋がりますね。

3.1.夏越の祓にはどういった事をするの?

「夏越の祓」は「年越の大祓」と同様に、身体の穢れを人形に託して、心身を清め、健康や厄除けを祈願します。

また、茅の輪くぐりといって、夏越の祓のみで行われる行事もあります。

茅の輪くぐりとは茅を束ねた人が通れるほどの大きな輪、「茅の輪」をくぐることで、罪穢れを祓い無病息災を祈ります。

この時期にはニュースで取り上げられることも多いので、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

6月後半頃から多くの神社で「茅の輪」が設置されるので、大祓の日に行けないという方も違う日に茅の輪くぐりは行いましょう。

3.2. 年越の祓に参加するには

「夏越の大祓」も「年越の大祓」と同様に全国の神社で行われるため、日程や時間など、各神社に問い合わせるようにしましょう。

6月の下旬になると、神社の境内に茅の輪が立てられるので、茅の輪くぐりはいつでも自由に行うことができます。

3.3.夏越の祓の食べ物

夏越の祓には、「水無月」という和菓子を食べる風習があります。

水無月は白の外郎生地に小豆をのせ、三角形に作られた甘い蒸し羊羹のような和菓子で、小豆の赤い色は邪気を祓うとされており、三角の形は暑気を払う氷を表しているといわれています。

この時期になると、和菓子屋さんでは様々な水無月が販売されるので、食べ比べを楽しむのもいいですね。

また、2015年になってから「夏越飯」という行事食ごはんの普及活動が始まりました。

「夏越飯」は夏野菜のまるいかき揚げを雑穀米にのせた丼飯のことです。

このかき揚げ丼にはちゃんとした理由があり、夏越の祓に使われる「茅の輪」に見立てたかき揚げには邪気を祓うといわれる赤や緑の旬の夏野菜を使用、夏越の祓の伝承にならった「粟」、邪気を祓う「豆」などが入った雑穀のごはん、百邪を防ぐといわれるしょうがを使ったおろしだれなど、邪気を祓うための食材がふんだんに含まれています。

夏バテしない体をつくるためにも理にかなった献立ですね。

雑穀ご飯にかき揚げを乗せるだけなので、家でも簡単に作ることができます。

↓レシピ
http://www.daitoh-shokken.co.jp/recipe/ume/post-276.html

「夏越ごはん」を食べて、一年の後半も元気に過ごしましょう。

4.大祓の人形代、体の不調を流すこと。流すという意味とは

半紙のような薄い和紙で人の形に切り取られたものを見たことはありますか?

この人の形をした紙を、人形または形代といい、神社で使うことがあります。

どういったときに使われるのでしょうか。

4.1. 人形・形代とは

人形・形代とは、お祓いやご祈祷をするときに使われる道具で、奉書紙を人の形に切ったものです。

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この人の形をした紙に自己の穢れや災厄を託して川や海に流したりお焚き上げすると、身代わりに穢れや厄を背負ってくれ、災いをさけることができるとされています。

昔は、災いや病気などの原因がわからず、悪霊のしわざだと考えられていたため、呪術的なまじないやお祓いが、日常的に行われていたのも納得です。

4.2. 大祓の形代の書き方とやり方

4.2.1形代の書き方

・形代に、名前と年齢を書きます。

書き方に決まりはないので、一列でも改行してもかまいません。

・年齢は数え年を書きます。

数え年とは生まれた年を一歳とし、新年のたびに一歳ずつ増えるという年齢の数え方で、大祓の日に誕生日を迎えていない場合は、2歳足すことになります。

4.2.2.形代のやり方

1.形代に名前と年齢を書きます。

2.形代で頭からつま先まで、全身を丁寧になでます。

具合の悪いところがある場合は、その部分をとくに念入りになでましょう。

3. 形代に、息を3回吹きかけます。

息を吹きかけることで形代に罪や穢れを移し替えたことになります。

4. 形代をもともと入っていた袋や所定の封筒に入れます。

5. 神社に持参して、奉納します。

※移し替えた後の形代は、自分の身代わりですので、他の人の手に触れないように、またくれぐれも、他人の形代には直接触らないように注意しましょう。

5.茅の輪潜りと厄払い、災厄を持ち帰らないように

無病息災を願う茅の輪くぐりですが、いったい何をするのでしょうか?

つぎは、茅の輪くぐりの由来や、茅の輪くぐりの作法や風習について紹介します。

5.1.茅の輪くぐりの由来、歴史

茅の輪くぐりは、日本神話に基づいているといわれています。

昔、須佐之男命が旅の途中に宿をもとめ、貧しいながらも手厚くもてなしてくれた蘇民将来という人に、「病が流行った時には茅で輪を作り、腰につければ病気にかからない」と教えました。

そして疫病が流行したときに教えを守ったことで難を逃れたということです。

この話に基づき、現在では茅の輪を腰に付けるのではなく、くぐるようになり、また、家の玄関に蘇民将来のおふだをつけたりするようになったのですね。

5.2.茅の輪くぐりの方法

茅の輪くぐりをする時は、正しい作法で輪をくぐることが大切です。

1.茅の輪の前に立って軽く礼をします。左足からまたいで輪をくぐり、左回りに回って元の位置に戻ります。

2.茅の輪の前に立って軽く礼をします。右足からまたいで輪をくぐり、右回りに回って元の位置に戻ります。

3. 茅の輪の前で軽く礼をします。左足からまたいで輪をくぐり、左回りに回って元の位置に戻ります。

4. 茅の輪の前で軽く礼をします。左足からまたいで輪をくぐり、ご神前まで進みます。
二拝二拍手一拝の作法でお詣りします。

※茅の輪くぐりは神拝詞「はらへたまへ きよめたまへ まもりたまへ さきはえたまへ」と言いながらくぐります。

5.3.茅の輪くぐりの時にやってはいけない事

「茅の輪の茅を引き抜く、もしくは引き抜いて持ち帰る」

これは多くの方がついやってしまう行為ですが、絶対にやってはいけません。

茅の輪は、多くの参拝者の罪や穢れを吸収している物なので、それを引き抜いたり、持ち帰る行為は、様々な人々の罪や穢れを自分の体に吸収し、家に持ち帰る行為になります。

せっかく身を清めに来ているのに、罪や穢れを持ち帰ってしまっては元も子もありませんよね。

きちんと作法を守り、綺麗な体になりましょう。

6.子供たちに伝えたい大祓の由来、大切にしてほしいもの

人間は誰もがきれいな心を持って生まれてきます。

しかし、日々の生活の中で知らず知らずのうちに、大なり小なり罪を犯し、穢れによって心を汚してしまっているのです。

だれでも無意識に他人を傷つけてしまったり、つい嘘をついてしまったりすることはあります。

「罪」とは、法に触れる犯罪だけではなく、人に迷惑をかけてしまったり、自分勝手な振る舞いをしてしまったり、誰もがついやってしまう行為も含まれるのです。

また「穢れ」とは「気が枯れる」、つまり「元気がなくなってしまう状態」であり、ネガティブな心の伝染によって周囲の人の元気も失わせてしまうことも含んでいます。

そう考えると、私たちの生きる世界には、「罪」「穢れ」がたくさん溢れていることに気がつきませんか?

「罪穢れ」は、誰にでもあるもので、半年ごとにきれいに「祓い清める」ことはとても大切なことなのです。

そして、過去半年の自身の行動を振り返り、反省をふまえた目標を立てて新たな半年を生活することは自身の成長にも大きく繋がります。

大祓をきっかけに、目標を立てて生活するという習慣を身につけましょう。

神社によってはこの日に合わせてお祭をするところもあるので、子供達も一緒に参拝してみてはいかがですか。

茅の輪くぐりでおまじないのことばを唱えながら輪をくぐったり、形代に触れたり、楽しみながら日本の儀式や伝統にふれることができますよ。

日本の儀式や伝統を守るためにも、小さな頃から実際にこういった行事に参加させ、自然と受け継がれていく環境を作っていきたいですね。