【産業保健師の仕事内容から就職対策まで!】企業で働く看護師を目指したい人へ

「産業保健師」とはどのような仕事をこなす人なのか?
聞いたことはあるものの、どのような仕事をこなしている人たちなのか分からないという方も多いと思います。

人の健康維持のための相談やアドバイスを行う保健師の中で、企業に属する産業保健師は従業員の健康維持のための総務部門などに配属されることが多いです。
病院や市町村、保健所といった組織自体が周囲への健康維持をうながす場所ではないので、仕事内容や必要とされるスキルも少しちがってきます。

ちなみに、保健師について全体像は以下の記事でまとめていますので是非参考にしてみてください。

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そこで、産業保健師の具体的な仕事内容や必要とされるスキル、産業保健師を目指すまでの道のりなどについてご紹介します。

よろしくお願いいたします。

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1.産業保健師って?

保健師は大きく下記の3つに分類されます。

行政保健師 学校保健師 産業保健師
保健所や自治体の保健センターで地域住民への健康維持のためのアドバイスや相談を行う。公務員として勤務する。 学校で教職員や生徒らへの健康維持のためのアドバイスや健康管理を行う。 企業で従業員への健康維持のためのアドバイスや健康管理を行う。産業医や衛生管理者と共に勤務することが多い。


産業保健師は、企業の福利厚生を受けることができ、病棟勤務のような夜勤・残業が比較的少ないため、人気があります。

しかし、企業に1人あるいは若干名の配属のため求人が少ないのが現状です。

1.1.産業保健師に求められるもの

産業看護師として打合せ中

産業保健師は、勤務する企業において従業員の健康管理・改善のための相談を行い、従業員が働きやすいと感じる職場作りをすることが大きな役割です。

具体的には、健康診断の結果をもとにアドバイスをしたり、従業員の中で悩みを持つ人のメンタル面の相談を聞いたりして、ケースによっては従業員の勤務する環境や勤務時間などの改善を提案します。

もちろん産業保健師が独断で行うわけではなく、産業医や衛生管理者といった従業員の健康管理を担当する人たちと相談しながら、従業員が健康で働ける職場作りを行います。そのため、幅広い知識や判断力、コミュニケーション能力が求められます。

1.2.産業保健師の具体的な仕事内容

色々な仕事内容がある産業保健師

産業保健師は具体的に下記のような仕事をこなします。もっとも大切なことは、従業員1人1人が健康を維持して仕事を続けられる環境作りです。

従業員のケガと病気への処置

常勤の医師はいないため、多くが1人で適切な処置を行います。幅広い知識と看護スキルが必要です。また、場合によっては医療機関を受診するべきか判断することもありますが、企業の人件費や保険料につながりますので、あいまいな判断はできません。

従業員のメンタル面のカウンセリング

仕事に対してストレスを感じ、メンタル面が仕事にも支障をきたしているといった従業員とのカウンセリングも行います。カウンセラーの資格があると望ましいです。ときには何かしらの問題があり休職中の従業員とのカウンセリングも行い、現状の確認を行います。

健康診断の結果の整理とアドバイス

健康診断の結果をきちんと整理し、問題があるとみられる従業員にはアドバイスを行います。さらに、労働環境からの影響も考えられる場合は、改善するように提案します。

健康指導業務

企業内で健康維持のための研修を行ったり、相談会を行ったりします。

職場内の見回り

産業医や衛生管理者といった従業員の健康管理を担当する人たちと職場内を見回り、健康面やメンタル面に悩みはあるものの産業保健師にカウンセリングを受ける時間がないと考える従業員の声を聞いたり、細やかな職場環境を把握したりすることで、普段は見えてこない問題点を見出します。

1人で多くの仕事を担当するため、全体をしっかりと見まわす姿勢や、問題点をきちんと指摘し意見する姿勢も求められます。

1.3.産業保健師にはどのような就職先があるの?

色々な活動場所がある産業保健師

企業に勤務する産業保健師ですが、どの企業にも勤務しているわけではありません。
産業保健師を導入しているのは大手企業がほとんどです。
従業員数が1,000人以上の企業で勤務する産業保健師が多いです。

2.産業保健師になるためには?

産業保健師を導入している大手企業のほとんどが、1企業に対して1名の採用でまかなっているため、求人がきわめて少ないです。
産業保健師の求人が出ると、多くの募集が集まるため、競争率はとても高いです。

保健師、あるいは看護師として勤務しながら、地道に探す道をおすすめします。

どのような道があるのか?一緒に考えていきましょう。

2.1.産業保健師の求人を見つける方法

履歴書を書いているところ

産業保健師の求人を見つけるにあたり、色々な道を模索しましょう。下記のような手段が考えられます。

ハローワークを利用する

仕事をされている方はハローワークにいく時間がないため、直接応募することもひとつの方法です。

時間に余裕のある方は、ハローワークに間に入ってもらうことで再就職手当などの支給を受給できることもありますので、できるかぎりそうしてください。なお、ハローワークの求人はパソコンやインターネット上から検索が可能です。

eナースセンターを利用する

都道府県ごとに看護協会が設けているeナースセンターもこまめにチェックしてください。現在休職中の方は、直接看護協会に足を運ばれて色々な相談を受けられることもおすすめします。ブランクがあることへの不安がある方向けの研修会なども実施しています。

看護師の転職サイトを利用する

看護師の転職サイトを利用すると、担当の転職エージェントから履歴書作成や面接対策などのアドバイス、あなたのキャリアプランへの客観的な意見などを受けることができます。

看護師の転職サイト上には、登録会員のみが見ることができる非公開求人も多くあり、応募者が殺到する産業保健師の求人はこのルートで募集をかけられることも多いです。

マイナビ看護師、看護rooといった大手の転職サイトを中心に数社登録し、あなたがいちばん合うと感じる会社とうまく付き合ってください。

求人元の人間関係といったなかなか見えてこない情報も提供してもらえます。

看護師転職サイトを上手に使った自分の希望する職場へ就職する方法
看護師転職サイトを上手に使った自分の希望する職場へ就職する方法
看護師さんの多くは仕事やプライベートの事情によって、数回転職をするケースが一般的と言われています。さらに今は看護師さんが絶対的に足らない時代と言われていますから、今よりも好条件の職場へ転職しようと思ったそれなりに可能な状況でもあります。しかし、そういった状況だからこそしっかり自分のキャリアを考えてから動かないと、転職してから自分の求めている環境ではなかったと後悔することになりかねません。そこでせっかく転職するならちゃんと自分の求める環境へ転職するためのコツを覚えてから動けるように必要な情報を整理してみました。

2.2.産業保健師の求人とは別ルートを見つける方法

産業保健師の求人は公開で募集すると応募者が殺到し、採用担当者が対応しきれないことがあります。そのため、1企業に対して1人の採用ということもあり、信頼できる人からの紹介で採用されることも多いです。下記のような方法が考えられます。

卒業校に相談する

卒業校の先生によっては、産業保健師とのつながりがある方もおられます。とはいえ、急に該当する先生や教授とのコンタクトは取れませんので、あなたが卒業時に指導してもらった教授や、ゼミなどで共に過ごした先輩方に相談してみましょう。そういった人との連絡がむずかしい方は、就職課などに問い合わせてみると良いです。

勤務先での情報をさぐる

おおっぴらに動くことはできませんが、勤務先の非常勤の医師などの中には産業保健師とのつながりを持つ人もおられます。ふだんから勤務先の人との信頼関係を大切にし、産業保健師とのつながりがある人がいれば聞いてみましょう。

2.3.産業保健師になるために役立つ資格

参考書

企業が採用している人の大半が産業看護師ではなく、産業保健師です。
そのため、看護師と共に保健師の資格が必須です。

そのほか、従業員のメンタル面のケアに力を入れることで離職率を下げようと努力する企業も多くあります。そのため、産業カウンセラーの資格もあわせてあると望ましいです。
受験資格など、詳しくは日本産業カウンセラー協会のHPを参考になさってください。

2.4.就職対策もきっちりと

病院やクリニックへの就職対策とはまたちがう方法になります。
ひとつのカラーをもつ企業への応募となりますので、応募先の企業の考え方をあなたなりに分析し、あなたのどういったスキルを活かすことができるのかしっかりと考えましょう。

客観的な意見がほしいときは、ハローワークや看護師の転職サイトを通じてアドバイスを受けることもできます。

3.産業保健師を目指すにあたって気を付けたいこと

3.1.産業保健師は非常勤での募集が増えつつある

産業保健師を目指す方の多くが、常勤での就職を希望されていると思います。しかし、現在は非常勤での募集が増えつつありますので、そういったルートも検討することが大切です。

もちろん、非常勤での働き方に抵抗があると思います。しかし、勤務先でスキルアップすることで次の転職で産業保健師を目指すこともできますし、就職先で経験を積むことで常勤を目指すこともできます。

産業保健師の求人自体がとても少ないので、こだわらずに応募することも大切です。

3.2.メリットばかりにとらわれないように

チェックをしているところ

あなたはなぜ、産業保健師を目指そうと考えられましたか?

企業の福利厚生を受けることができる、夜勤がない、病棟勤務のようなあわただしさは少ないといったメリットもあると思います。

しかし、これだけで応募すると、じっさいに働き始めたときに「思っていたより大変だった」と感じるかもしれません。

産業保健師は1企業に1名の体制がほとんどです。そのため、色々なシーンで重要な判断をすることもありますし、企業の幅広い年齢層の人とやり取りすることになります。

役職が上になればなるほど対応に気を遣うこともあるでしょう。そういった面も理解しつつ、それでも産業保健師を目指す理由は何かをしっかりと描きましょう。

4.まとめ

ありがとうボード

最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

産業保健師の求人はとても少なく、非常勤での求人が増えつつあるとても狭き門です。
長い道のりになるかもしれませんが、他の勤務先での信頼関係を大切にしつつ、色々なルートで求人が出ていないか時間があればチェックしてください。