お食い初め完全マニュアル完全版【初めてママさんの為の教科書】

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はじめに

赤ちゃんが産まれて生後100日目に行われる儀式、お食い初め。
私は、お宮参りは知っていましたが、お食い初めの事はあまり知りませんでした。
私の周りでも、出産して初めて知ったというお母さんが多くいました。

母に聞いてみましたが、お食い初めの儀式はしたらしいのですが、写真があまりないのです。2人目あるあるだと思います。

そんな私がお食い初めの時に調べてまとめた事を整理しましたので、これからお食い初めを迎える赤ちゃんのための準備として参考になればとても嬉しく思います。是非活用してみてくださいね。

1.お食い初めの歴史と意味

お食い初めのことを調べてみると、古くから子どもの成長を願う親心と共に言い伝え行われてきた儀式だということが分かりました。なんだか今も昔も子どもを思う気持ちは一緒なのですね。心がほっこりします。

1.1 お食い初めの歴史

お食い初めは生後100日目、地域によって110日目や120日目に行われる儀式だそうです。この儀式は古く、平安時代から行われてきたそうです。

現在は【お食い初め】を呼ばれていますが、平安時代には「百日」を呼ばれ、
赤ちゃんにお餅を食べさせる行事でした。

時代が変わり、食べ物が変わり魚肉を食べるようになる鎌倉時代に「真魚初め」と呼ばれる行事になっていきました。

赤ちゃんにとって初めてお箸を使うことから、「箸初め」や「箸揃え」などと呼ばれる場合もあります。

江戸時代になると今と同じ一汁三菜、鯛などの尾頭付きという形に定着したようです。

平安時代・鎌倉時代・室町時代のそれぞれの時代の書物にも記載されており、それだけ重要な儀式だったことが伺えます。その後、お食い初めと呼ばれ現在まで受け継がれた伝統的な祝いの儀式になりました。

海外でも古くからスプーンを使ったお食い初めに似た儀式があるそうで、子どもの成長を願う心は世界中同じなのですね。最近では日本でも銀のスプーンを送ることがありますが、この銀のスプーンにも多くの願いが込められて送られます。古くからの儀式から生まれた風習とは知りませんでした。


 

1.2 お食い初めの意味と願い

古くから行われてきたお食い初めですが、その一つ一つに多くの意味があり、願いが込められています。
お食い初めが始められた由来に、こんなことがありました。

昔は今と違い、生まれてから元気に成長出来るとは限りません。現在のように医学も発達しておらず、食べ物もいつでも手に入るわけでもありませんから、幼くして命が絶えることも多くあったそうです。

そんな我が子が、すくすくと成長して欲しいと願う親心から始まったと言われています。

現在のお食い初めでは、一生食べ物に困らないようにと願いが込められた儀式になりますが、昔は、よくここまで元気に育ってくれた、歯が生える時期まで成長してくれたというお祝いの行事でもあったそうです。

2.お食い初めの献立

2.1 お食い初めのメニューと意味

お食い初めは地域によって多少違いはあると思いますが、定番は一汁三菜と鯛の尾頭付き焼き魚です。この一つ一つにも願いが込められて用意されています。

お赤飯(季節によって栗ご飯や豆ご飯などでも大丈夫です)

昔から赤色は、邪気を払う魔除けの力があると言われてきました。お赤飯を食べることで、子どもが病気や災難に合わないように成長して欲しいという願いが込められています。

<お赤飯のレシピ>

もち米 2カップ
小豆 50g
小さじ1/2
黒ごま 適量
2カップ
  1. もち米を洗い、ザルにあげて30分以上水切りをします。
  2. 小豆と多めの水を鍋に入れ火にかけ、湧いたらお湯を一旦捨てます。
  3. もう一度鍋に小豆を戻し、2カップの水を入れ火にかけます。豆の腹が割れず、指で押すと潰れる程度まで弱火で20分茹でます。
  4. 茹で終わったら、小豆と煮汁を分けます。煮汁は空気に触れさせ色を出し、小豆は乾燥しないようにラップをします。
  5. 炊飯器にもち米と煮汁を入れ、おこわ二合のラインまで水を足し、塩を入れて混ぜます。
  6. その上に茹でた小豆をまんべんなく広げ、30分ほど浸して炊飯。

   
引用:https://cookpad.com/recipe/2275555

汁物(はまぐり)

お食い初めのお吸い物として、はまぐりがよく使われています。
はまぐりの貝殻は二枚貝のようにピッタリとくっつく事から、良縁に恵まれ良い伴侶に恵まれますようにという願いがあります。

現在ではお吸い物ではなく、自宅で作るスープでも行われることもあるようです。はまぐりは手に入りづらく日にちも持たないので、前日にスーパーやお魚屋さんをハシゴしてやっと手に入れました。スープでも代替えも納得です。


 

<はまぐりのお吸い物レシピ>

はまぐり 大6個
三つ葉 1束
3カップ
白だし 大さじ4
  1. はまぐりを塩水(海水を同等の濃さ)につけ、2~3時間置き砂抜きをします。
  2. 砂抜きが出来たら、流水で殻どうしをこすり表面の汚れを落とします。
  3. お鍋に白だしと水を入れ、沸騰したらはまぐりを入れます。5分程煮て、貝の口がしっかり開いたら食べやすく切った三つ葉を入れ、火を止めます。三つ葉は食べる直前に入れた方が、色が鮮やかです

 

焼き魚

一般的にはめでたいの鯛が食べられます。
語呂がよい縁起物です。また、見た目は赤、身は白という事で、祝いの席で使われる紅白なことから鯛が使われています。

最近では尾頭付きであれば、さんまやあじを使用することもあるようです。
はまぐりと同様、すぐに手に入る魚でないので、鯛を使いたい方は早めの予約をオススメします。

<鯛の姿焼きレシピ>

  1. 鱗や内臓の下処理を行います。
  2. 全体に塩をなじませ、踊り串をし、尾びれ・背びれ・腹びれに化粧塩をします。
  3. アルミホイルなどで鯛全体を覆い、200度に予熱したオーブンに入れ25~30分程度焼きます。焼き加減や焼き色を確信しながら焼いていきます。

 

魚を焼くには網で焼くことが多かったのです、最近ではオーブンを利用して簡単に調理するのは主流のようです。下処理も購入先でお願いすれば、もっと手軽に調理出来ます。

煮物

煮物は特に決まりはなく、季節の食材を使用します。
筑前煮を用意したり、かぼちゃなどで亀の甲羅のように六角形を作り飾りつけをしていきます。

先行きが明るくなるようにレンコン、海老のように腰が曲がるまで長寿に生きて欲しい。子沢山を願い小芋がたくさんできる里芋。竹のようにまっすぐに生きて欲しいと竹の子を使うこともあります。

<筑前煮レシピ>

  • 鶏モモ肉
  • 人参
  • しいたけ
  • 竹の子
  • 里芋
  • ゴボウ
  • 絹さや
  • れんこん

 

  1. 鶏肉は一口サイズに切り分け、人参・しいたけ・れんこんは花の形などの飾り切りにしておく。
  2. 鶏肉を炒め、絹さや以外の野菜を一緒に炒める。
  3. 全体に火が通ったら、全体が浸かる程度に水を入れます。その後、調味料(粉末だし・白だしや和風だし・お醤油・お酒・みりん)を入れ、ご家庭に味付けをしていきます。だし汁を使われる方は水加減を調節してください。
  4. 食材が柔らかくなるまでじっくり煮込みます。ある程度柔らかくなったら火を止めて一旦冷まします。その方が味が染み込みやすくなります。
  5. 食べる直前に温め直し、ゆでた絹さやを飾りつけ完成。

 

参考:https://cookpad.com/recipe/4095156

タコや紅白のなます・香のもの

箸休めとして用意されることが多いです。タコは八方に足が伸びることから、運勢が広がる縁起物です。
人参と大根で紅白のなますは祝いの席の彩になります。香のものを用意する場合は、なすやきゅうりのぬか漬けが一般的です。

また歯固めようの小石を準備したり、シワが出来るまで長生き出来るようにと梅干を用意する地域もあります。

お食い初めのメニューは、地域や家庭によって少しずつ変わってきます。特に嫁ぎ先での決まり事もあるでしょうし、相談してみるのも参考になると思います。

2.2 用意する食器

お食い初めで使用される食器は男女で違ってきますので注意したいところです。まず男の子の食器は、朱塗のお椀。女の子は外側が黒塗りで内側が朱塗のお椀になります。

こちらも平安時代から受け継がれた作法で、当時は男性の方が高位とされており、黒色より朱色の方が高位を表す色だったため、この違いになったそうです。

ただ、地域によって違う場合がありますので注意して調べてみてください。

正式な祝い膳では、御膳(脚付き漆塗りのお膳)、お赤飯用のお椀、汁椀、平皿(焼き魚用)、小鉢(煮物用)、高坏(香のもの)の6点を基本とします。

このお膳一式は、一般的に母方の実家が送るとされていますが、嫁ぎ先が用意してくださる場合も多いですし、最近ではベビー食器を使う場合が多いです。

食器一式をレンタル出来るところもありますし、先に控えている離乳食用に、ベビー食器を用意しているご家庭も多いとおもいますので、そちらで十分だと思います。

母乳以外の食べ物を初めて口にする(口にするマネ)神聖な儀式のため、出来れば新しい食器を用意してあげたいところです。

最近では、お宮参りでお食い初め用にお箸を頂ける場合が多くなってきましたので、そのお箸を使えればと思います。

私の周りでは、一式を自分たちで購入した友人。すべて100円均一で揃えたという友人。食事一式を注文した友人と様々でした。

3.お食い初め進め方

3.1 食べる順番

お食い初めの儀式を進めるにあたって、少し覚えておきたいことがあります。

まず、儀式の進行は養い親が行います。
養い親とは、参加してくれた親族で一番の年長者のことです。
一般的には祖父母にあたる方のことをいいます。
祖父母のように長寿にあやかりたいと願うが込められています。

赤ちゃんが男の子の場合は祖父。女の子の場合は祖母になります。
夫婦だけでお祝いする場合は、赤ちゃんの性別に関係なく父親が進行します。

実際のお食い初めの儀式での食べる順番は、

  1. ご飯
  2. お吸い物
  3. ご飯
  4. お魚
  5. ご飯
  6. お吸い物

 

になります。この順番に従い3回繰り返します。

お膳の内容や地域によって多少違ってきますので、地域の風習に従って儀式を進めていきましょう。

 

3.2 歯固めの儀式

歯固めの儀式とは、お食い初めの最後にお箸で小石(歯固め石)に触れ、そのお箸を赤ちゃんの唇に触れるとされています。
「石のような丈夫な歯が生え、食べるのに困りませんように」という意味から行われています。

この小石は、近くの神社(氏神様)の境内の小石をお借りします。
あまり人が歩かない小石をお借りし、お膳にのせます。
儀式が終わったら、綺麗に洗い境内へお返ししましょう。

歯固めの儀式には、石だけでなくタコや梅干し、紅白餅なども使われることがあり、これも地域によって様々な風習があります。

歯固めの儀式をする場合の進め方ですが、

  1. ご飯
  2. お吸い物
  3. ご飯
  4. お吸い物
  5. ご飯
  6. 煮物
  7. ご飯
  8. お吸い物
  9. ご飯
  10. 香の物
  11. ご飯
  12. お吸い物
  13. ご飯
  14. 歯固め石
  15. ご飯
  16. お吸い物

 
このような順番になります。

少しややこしく感じますが、一つ一つの意味や願いを込めて進めて頂けたらと思います。

おわりに

子どもの成長を願うお食い初めですが、古くからの歴史を調べるうちに、時代は変わっていくけれど、願いを込めて受け継がれてきた儀式には、1つ1つ意味があり、親が子を思う気持ちはいつの時代も変わらないものだと強く思いました。

日々子育てと向き合っていると、お食い初めの時に願った事を忘れ、時間だけが過ぎていってしまいます。

当たり前のように子どもの笑顔をみて、当たり前にご飯を食べる。
この当たり前の時間をもっと大切にしたいと思いました。

私の子どものお食い初めは、夫婦だけで行いました。
お料理の準備をするだけでも大変だったので、そこまで頭が回らなかったのですが、今回のようにお食い初めについてもう少し調べていたら、祖父母や近くの身内を招待していたと思います。

お食い初めは赤ちゃんの成長を祝う儀式になります。
もし可能であれば、子どもの成長を見守って下さる方々と迎えてみてはいかがでしょうか。

笑顔でいっぱいの幸せな時間になりますように。