子供へ伝えたい年賀状の書き方と大切な意味について【新米ママへ】

「年賀状はどうして贈るの?」と子供から聞かれたらきちんと答えることができますか?

年賀状の意味をなんとなく理解している方は多いかと思いますが、年賀状とは何か、きちんと説明できる方は少ないのではないでしょうか。

近年のパソコン、携帯電話の普及により、普段の連絡手段だけでなく、年末年始の挨拶までもがインターネットを通じて行われ、本来の年賀状を送る意味もあまり意識されなくなってきているように感じます。

そこで今回は、年賀状の意味や由来、書き方などについてご紹介したいと思います。

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1.年賀状とは何か?子供へ伝えたい年賀状やり取りの目的

あなたは年賀状の由来や意味などきちんと理解していますか?

子供が年賀状について尋ねてきたら、ちゃんとした答えを教えてあげたいですよね。

年賀状の由来や送る理由などしっかりと説明できるようにして、年賀状の大切さを伝えてあげましょう。

1.1.年賀状の意味と由来

年賀状は、日頃お世話になっている方々に感謝の気持ちをこめて新年の挨拶を用い、昨年の感謝と新年の変わらないお付き合いをお願いする挨拶状です。

「年賀」の文字に注目すると、「年」は新年、「賀」は祝福、喜びを意味しており、相手が新年を迎えることをお祝いするという意味を持っています。

年賀状の由来は年始回り(新年にお世話になった方や親族に新年の挨拶をして回る習慣)が元になっており、交際範囲の拡大によって、遠方の挨拶を行えない人に年始回りの代わりとして年賀状を送るようになりました。

年賀状は平安時代から始まっており、江戸時代に入ると、一部の武士や商人が郵便の先駆けとなる飛脚を利用して年始の挨拶状を交わすようになります。

明治4年の郵便制度、明治6年の官製はがき登場により、現在の年賀状をはがきで送る習慣が庶民にも急激に広まり、今に至っています。

1.2.年賀状の習慣は子供にとってメリットがたくさん

パソコンや携帯電話の普及により、年始の挨拶を年賀状ではなく年賀状メールにするという人の割合が増えています。

しかし、デジタル主流の時代だからこそ心のこもった紙の年賀状をもらうととても嬉しい気持ちになるものですよね。

他にも、年賀状にはたくさんの魅力があります。

以下では、子どもが年賀状を書くメリットについてご紹介します。

1.2.1.日本の文化を知る

年賀状は子供に日本の伝統文化を伝える良い機会です。

まずは年賀状を書かせる前に、絵本や歳時記を一緒に読み、正月の本来の意味や干支について説明してあげましょう。

一つ一つきちんと理解を深めていくことで、他の日本の文化に触れるきっかけにも繋がりますね。

1.2.2.文章力を養う

年賀状は限られたスペースに文章を書かなければいけません。

決められた範囲の中に文字をバランスよく配置し、きれいに書くにはどうすればいいか考えることで文章力を養うことができます。

文字を覚えたての場合は、書くことで精一杯なので、大人が書くスペースに鉛筆で薄く印をつけてあげるといいですね。

1.2.3.思いやりの心が生まれる

相手のことを思い、丁寧に年賀状を書くことは、相手に喜んで欲しいという思いやりの心が生まれます。

思いを込めて書いた手書きの言葉は、受け取る側にもきちんと伝わり、心を和ませます。

手紙やはがきを書く機会が減っている今、年賀状を書くことで手書きの文字の大切さを伝えていきたいですね。

2.正しい年賀状の書き方とは?最低限知っておくべきこと

年始の挨拶として毎年書いている年賀状ですが、年賀状のマナーについてきちんと理解していますか?

年賀状には意外に知られていないマナーやルールがたくさんあります。

知らないうちに間違った情報を子供に教えてしまわないためにも、きちんと正しい知識を身につけておきましょう。

2.1.年賀はがきについて

年賀状には一般的に郵便局で発行されている年賀はがきを使用します。

通常の郵便はがきや私製はがきを使用してもマナー違反ではないので問題ありませんが、必ず切手の下に「年賀」と朱記しましょう。

「年賀」の文字が記載されていない場合、通常の郵便はがきとなってしまい、投函すると普通に配達されてしまいます。

使用する切手は通常のものでも問題ありませんが、やはり年賀状ですので「年賀切手」や「お年玉付き年賀切手」がオススメです。

私製はがきを使って一味違った年賀状を送ってみるのもいいですね。

2.2.年賀状はいつまでに出せば元旦に届く?

年賀状の引き受けが始まるのは、12月15日からになります。

15日以前に投函してしまうと普通郵便として配達されてしまうので注意しましょう。

元日に届くようにするには12月25日までに投函する必要があります。

松の内(1月7日)までに届けば失礼にはあたりませんが、理想は元日、できれば三が日のうちに届くように出したいですね。

1月7日までに届くよう投函できない場合は寒中見舞いを出しましょう。

2.3.年賀状の基本構成

年賀状の基本的な文面構成には5つの要素があります。

出す相手やデザインによって添える言葉を選んで構成しましょう。

1. 賀詞
新年を祝う言葉で、他の文字よりも大きめに書きます。

2. お世話になった感謝のご挨拶

昨年お世話になったことに対するお礼を書きます。

自分の環境に変化があった場合は、その報告も入れるとよいでしょう。

3.新年のお付き合いや指導をお願いする言葉

今年も変わらぬお付き合いや指導をお願いしましょう。

4. 思いやりの言葉

相手の健康や繁栄、幸福などを願う言葉を添えます。

5.後付け

年号、日付、住所・氏名など差出人の情報を書きます。

1から5のすべてが含まれていなくても問題ありませんが、1の賀詞は必須になります。

以下では5つの要素をすべて含んだ例文をご紹介します。

【例文1】
謹賀新年…(1)
旧年中は大変お世話になり ありがとうございました…(2)
今年もご指導のほどよろしくお願いします…(3)
皆様のご多幸とご健勝を心よりお祈り申し上げます…(4)
平成〇〇年元旦…(5)

【例文2】
HAPPY NEW YEAR…(1)
昨年はいろいろありがとう…(2)
今年もどうぞよろしく!…(3)
素敵な一年になりますように…(4)
20xx年1月1日……(5)

3.大人も間違えやすい表現、NGとされる表現を確認しましょう

年賀状には意外と知られていないマナーがあります。

知らない間にとても失礼な年賀状を送ってしまっていませんか。

年賀状は「年に一度の挨拶状」です。

相手に失礼のない素敵な年賀状を書くために、年賀状の注意点をおさらいしてみましょう。

3.1.重複言葉に注意

年賀状でよくある間違いが、同じ意味の言葉を重複して使ってしまうことです。

例えば、「新年あけましておめでとうございます」という表現は、「新年」「あけまして」が「年が明けた」という同じ意味で重複しています。

正しくは「あけましておめでとうございます」「新年おめでとうございます」になりますね。

また、年号で「1月1日 元旦」と書くのも重複になります。

「元旦」は「1月1日の朝」を意味するので、「◯◯年 元旦」を書くのが正解です。

重複文字はもっともやりがちなミスなので注意しましょう。

3.2.句読点は使わない

年賀状には「、」「。」などの句読点はつけません。

句読点はもともと「子どもが読みやすいように」と使われ始めた記号であり、相手に敬意を払った文章に使うことは失礼にあたります。

また年始から「区切りをつけない」という意味もあるそうです。

区切りにはスペースや改行を用いるようにしましょう。

3.3.「忌み言葉」に注意

年賀状は新年のお祝いの挨拶状なので、「別」、「離」、「失」、「衰」、「去」などの忌み言葉を使うのは避けましょう。

特に「去年」は添え書きでうっかり書いてしまいがちです。

「昨年」「旧年」を使うように気をつけましょう。

4.年賀状を上手に書くための学習教材

最近は小さい頃から携帯電話を持たせている家庭が多く、年賀メールが主流となり、年賀状の書き方が分からない子が増えています。

大人になってから恥をかかないように、親としては小さなうちからきちんと教えてあげたいですよね。

季節の挨拶や住所の書き方というのは、どの場面でもさほど違いがないので、基本ルールさえ身についてしまえば、いろんな場面で応用がききます。

ただ、どのように教えたらいいのか、わからない方も多いのではないでしょうか。

以下では、年賀状を書く際に役立つ、子供向けのオススメ教材を紹介します。

・くもん書写

くもん書写では、鉛筆の持ち方や字を書く時の姿勢などの基本から、手紙文・はがき文など実用文の書き方まで幅広く学習することができます。

小学生以下のお子様から大人まで、幅広い年代の方が学習できる内容になっているので、親子で一緒に始めるのもいいですね。

基本的には教室に通って学習することになるので、一度無料体験に参加してみましょう。

・手紙で気持ちをつたえよう(2)出版社:ポプラ社

全3巻で構成されていて、2巻では年賀状や暑中見舞いなどの「季節の手紙」や母の日・父の日・敬老の日などのイベントごとに書く手紙の書き方を紹介しています。

小学生向きの内容になっていて、イラスト入りなのでとてもわかりやすいですよ。

教室に通うのはちょっと…という方はこちらがオススメです。

5.子供が先生に送る時の(目上の人)の書き方例

日頃お世話になっている先生に子供も年賀状を書きたいものですよね。

年賀状作成は、子供にとってはがきの書き方を学ぶいいチャンスでもあります。

ただ、「先生の住所がわからない」「どういった内容を書けばいいの?」と悩みますよね。

以下ではそのような疑問を解消していきましょう。

5.1.宛名の敬称は

宛名の書き方で迷うのが、敬称の付け方ですね。

“様”か“先生”か迷う方が多いと思いますが、どちらでも問題ありません。

ただ、子供にとっては先生なので、子供が年賀状を出すときは「先生」にするといいですね。

5.2.どこに出せばいい?

最近は個人情報の扱い方が厳しくなっており、ほとんどの学校で連絡網や住所録がありません。

直接先生に住所を聞く方法もありますが、学校によっては住所を教えることも禁止している場合があるので、学校宛に出すのがいいでしょう。

5.3.本文の書き方

基本的な年賀状の書き方は以下になります。

1.「明けましておめでとうございます」などの新年を祝う言葉

 ※「賀正」や「迎春」など、基本的に漢字2文字のものは目上の方には失礼とされているので使わないようにしましょう。

2.昨年の楽しかった思い出や今年頑張りたいことなど一言

3.「今年もよろしくお願いします」などのお願いの言葉

例文を紹介します。

明けましておめでとうございます

昨年は、先生のおかげでクロールできるようになりました

今年は、平泳ぎができるように、頑張りたいとおもいます

今年もよろしくおねがいします

あけましておめでとうございます

せんせいとやすみじかんにあそぶのがいつもたのしみです

ことしもよろしくおねがいします

一言の部分はたどたどしくてもお子さん自身の言葉で書きましょう。

一生懸命書いた年賀状は相手にもきちんと伝わります。

感謝の気持ちなど、自分なりのエピソードを入れると受け取った方も嬉しいですね。

おわりに

子供が年賀状を書く相手は友達や先生、おじいちゃんやおばあちゃんなど、大勢います。

誰に、どんな内容を書くか、子供が自分で考えて書くのは、とてもいい経験になりますね。

人と人とのつながりや絆を感じることができる「年賀状」、ずっとずっと変わらずにあってほしいものですね。