キャリアプランを本気でつくりたい人向けの【キャリアプランの基礎から作り方まで】

私は26歳の時、こんな事で悩んでいました。

自分のキャリアをしっかり考えてなかった。

これからの事が不安になってきたから少し立ち止まってキャリアプランを考えてみたい。
だけど、どうやって考えたらいいのか分からない。

当時はそんな時に参考になる情報がなくて、いくつかの転職支援サービスに登録してコンサルタントに相談しながら考えてキャリアプランを考えました。

その時に役立った考え方や参考になった事などをすべてまとめましたので、これからキャリアプランを考えたいなって想っている人は、この記事を読めばキャリアプランの作り方が具体的に分かるようになります。

スポンサーリンク

キャリアプランとはなんだろう

自分の将来について考え始めると、必ず出会うのがこのキャリアプランという言葉です。

看護師としてこれからどうゆう仕事をしたいのか、どうゆう場所で働きたいのか、具体的にイメージする為のコツ、それを現実にするために行動を起こすためのポイントを紹介します。

2.1.キャリアプランとはどういったもの?アウトラインを理解しよう

そもそもキャリアプランを具体的にイメージして計画することはとても大事だと言われても、どこから手を付けていけばいいのかなんてわからないですよね。こういったことはプロのカウンセラーやコンサルタントに相談しながら進めるものだったから、分かるわけありません。

しかし、ここで紹介しているポイントを一通り勉強すれば、一人でも簡単に考えて作ることができますのでしっかり学んで行きましょう。

まずはキャリアプランがどうして必要なのか確認していきます。少し前までは1つの病院、職場にいれば定年退職するまでずっと勤め上げるのが普通で、個人のキャリアについては会社がしっかり面倒みてくれる時代がありました。

しかし、現在は大きな病院でも経営が悪化する時代です。

いくら一般の企業に比べて安定してる医療業界といえども一つの職場でずっと仕事をすることは少し難しいかもしれない時代に入っています。

こういった不安定な時代に入ったことから、自己防衛の為にも、自分の未来を組織に任せるのではなく、自ら積極的にキュリアプランを考えていくことが求められるようになりました。

日常的な目標達成への短期的なプランと同時に、中長期の視点にたってキャリアプランを持っていることが当たり前の時代とも言えます。

2.2.キャリアプランを作るためのステップ

キャリアプランの作り方は、人それぞれありますが、ここでは一般的によく言われている方法を紹介していきます。

キャリアプランは一言でいえば、理想の仕事や職場を具体的に目標として定めて、そこに向かうためにどういった戦略が必要なのかを今の自分を元に計画を作り、1つの流れとして実行していくことです。

この計画を考えるに当たっては、過去の自分がどういった生き方をしていたのかを思い出すことからスタートします。

2.2.1.過去を振り返る

キャリアプランを立てるための基準になる自分自身の価値観や方向性を確認するために、まずは過去を振り返る作業から始めましょう。具体的には10代、20代と年代毎に影響をうけた人との出会いや出来事、今までにやり遂げたなと感じる成功体験や、大失敗したなと感じる失敗体験、趣味や好きな事、場所などを思い出してまとめてみましょう。

(例)

  • ・影響を受けた人、その理由
  • ・どんな事にハマってたのか。趣味はなんだったのか
  • ・成功体験
  • ・失敗体験

次に人生の満足度グラフを描いてみましょう。よくテレビなどで紹介されるようなグラフです。


ここでは小学校、中学校、孝高校、専門、職場といったそれぞれターニングポイント毎に良かったのか悪かったのかを思い出しながらグラフをまとめてみます。

さて、ここまで色々な方法で過去の自分と向き合ってきましたが、うっすらと自分の価値観や考え方に影響を与えたような出来事や縁が見えてきたと思います。

そして、成功した時から得た教訓、失敗した時に得た教訓、どちらも今の自分を形成している大きな要素ではないでしょうか。

これまでの職務を通じて獲得したスキル・能力のレベルを、どの病院でも共通する普遍的で基礎的なもの、と業種や職種で異なる応用的で専門的なものに分け、整理しておくとよいでしょう。

これらの情報はこれから未来の事を考える時にきっと役立ちます。

2.2.2.今の自分を知る

過去の自分を分析してきた結果、自分のもっている経験や知識が具体的に把握できました。

次は今の自分を客観的に見ながら、どんなキャリアを積んでいるのは整理していきましょう。学生を卒業してから今に至るまでの職務経歴書を作成する要領で考えると良いかと思います。

その際、意識しなくてはいけないポイントは、自分が目指したい仕事や職場を考えるだけではなく、職場の人間関係や組織風土、文化と自分の性格やタイプが合うかもキャリアプランを考える上では非常に大事なことです。

実際にこの視点なしにやりたい仕事や職場だけで転職活動をした看護師さんの多くは人間関係や職場環境が合わずにすぐに転職を繰り返すことになってしまっています。

とはいっても、自分の性格や特性を把握するには自分の力だけでは少し難しいかもしれません。そこで役立つのが、自己分析用のテストサービスです。

以下のようなサービスなどを使えば無料である程度の精度で自分の性格がわかってきます。是非活用してみてください。
転職力&年収査定テスト
市場価値診断テスト
※ここは将来AFにできる

2.2.3.将来どうなっていたいのかイメージする

さて、最後は過去と今の自分の状況を整理した上で、これから目指したい目標をイメージしましょう。できれば10年先位の自分を目標としてイメージを進めてみましょう。

将来をイメージ時のポイントは、できるだけ具体的に考えることです。

たとえば、「将来は夜勤の無い病院で仕事をしたい」と考えるのではなく、「子どもが生まれてからは地域のクリニックに転職をして日勤だけの職場で働く」といった感じで具体的に考えます。

10年後の目標がイメージできてからは、10年後→5年後→3年後→1年後と前倒しで理想像、目的地を明確化していきましょう。

それぞれのポイントでどうなっていたいのかを同じように具体的にします。

2.2.4.アクションプランを作り行動を始める

10年→5年→3年→1年後の目的地、こうあってほしいイメージが具体的になってきたら、今の自分とどこが違うのか、そのギャップはどうすれば埋まるのかを考えていきます。

イメージを考える時は逆の方向で具体的にしていきます。はじめは1年後→3年後→5年後、そして10年後といったように一つ一つ積み上げていくイメージがよいでしょう。

たとえば、10年後に助産師として産婦人科で仕事をしたいというイメージだった場合は以下のように具体化していきましょう。

理想とのギャップを埋めるためには具体的に1日にどれくらい時間を確保できるか、という点まで計画に落とし込むことで、計画に血が通い始めます。

2.3.キャリアプランを考える時に注意すべきポイント

ここまでしっかりキャリアプランを立てた。1つ1つしっかり計画をすすめている。

それでも、思い通りに行かないのが人生なのでしょう。

予想通りに物事がいかず、当初計画していたことと違う目標ができたり、計画を作ってもどうしてもやる気がでなかったり…。

安心してください。こうゆうことは誰にでも起こりうることです。もしそんなことで少し悩んだら、立ち止まって「節目」なのかなと感じて下さい。

人生には節目と呼ばれる振り返るタイミングが誰にでもあります。節目の時に今までの計画を再度見直し、今現状の自分が求めている未来を再度イメージし直します。そして、そこに向けて行動するための計画も見直します。

忘れてはいけないのは、計画はあくまでも計画。人生の中で何度も見直しをしながら今の自分にフィットした形に変化させていくものだと言う点です。

3.明日からの自分を考える、看護師のためのキャリアプランの考え方


日々、ケアの現場にたっていると、新しい知識や経験を増やして行かなくては患者さんのためによりよりケアが実践できないと感じることがありますよね。看護師のキャリアプランはこういった問題意識がきっかけになり、少しずつ自分の興味や関心の求める方向へ進み専門的になっていきます。

看護師のキャリアとは専門家として資格を取得するなど知識をどんどん高めていくことと同義とも言えます。ここでは具体的にどういった方法で知識を集めて専門化していくのかをステップ毎にまとめてみました。

3.1.看護師にとってのキャリアプラン

知識を集めて専門化してくといっても、まずは自分の目指したい方向性を具体的に考えないといけません。

たとえば、技術を高めてスペシャリストとしてステップアップしたいのか、管理職を目指しマネージメント力を高めたいと考えてるのか、それともナースとして様々なフィールドで活躍してみたいのか、といったように自分の求める方向性によって学ぶ知識も全く違うものになってきます。

どうしてもイメージがわかないという場合は同僚や上司などのキャリアを自分に当てはめて良いなと思える方向を具体的に考えてみるというのも一つの手だと言えます。できるだけ具体的に、じっくり方向性をイメージする時間を作ってみましょう。

3.2.目標設定を資格で具体化する

自分なりに目指したいなと思う方向が定まってきたら、そこに近づくために必要な知識や資格を具体的に考えてみましょう。ここでは医療分野だけではなく、世の中にある多種多様な資格を調べてみて興味があるものをまとめてみましょう。

どういった資格を取得するのか決めるためには、資格取得によりどういった効果が得られるのかを意識しながら考えることがおすすめです。

ここでは3つの効果を紹介しますが、それぞれの効果があることをイメージしてみると本当に自分のためになる資格を選ぶことができるようになります。

①知識スキルを習得することができる
だいたい資格は検定とか認定試験とかがありますから、それに合格するためには当然のことながら勉強が必要になりますね。

これらのプロセスを経る中で得られた知識や経験が通常業務とリンクする場合は仕事役立つキャリアを積んでいると感じることが出来ます。

このように資格取得も大事ですが、その過程である勉強にこそ意味があるといえることがあります。これが資格の効果とも言えるのです。

②自分のスキルについて客観的に証明できる
これから先にもしかしたら転職をすることがあるかもしれません。

そんな時に自分の経験やスキルを表現するには言葉で言える物が必要になってきます。たとえば「ナース歴10年」とか「循環器病棟5年勤務」とかそういった経験や、何かしら資格の認定書や証明書が自分の知識や技術の証明者となってくれます。

③経験してきたことを体系立てて整理することができる
資格取得のための勉強はすぐに仕事に必要ないのでは?と感じるものも多数あります。

しかし、この一見すると無駄のように感じることこそが資格の効果でもあります。

たとえば、日々の業務の中で気づいた知識、経験などは必ずしも順序立てられていません。

目の前の仕事の経験から断片的にランダムに知識を身に着けていくものです。また、今までの経験から直感的にこうした方が良いと気づくこともあります。資格取得に向けた勉強ではこれらを順序立てて学ぶ事ができます。

そして、今までランダムに身に着けてきた知識も整理されて裏付けられて確固たる知識に変わるのです。こういった整理をすることにより知識は次のステップへと大きく変化していくことができます。

3.3.すべての行動は目的を明確化しているか


資格取得には3つの視点で効果を感じることが出来ると紹介してきましたが、絶対に間違ってはいけない考え方もあります。それは、「将来役立ちそうだから」、「もっているとなんとなく将来有利になりそう」という動機で動くことです。

いざ資格取得しても、仕事の役に立たないとか、期待はずれだったとか徒労感だけが残ってしまう結果になります。まったく関連のない分野の資格を仕事に活かそうと思うのはやはり無理があると言わざるを得ません。できれば、具体的に目的を考えてから決めるように意識したい所です。

3.4.資格の次へ、自分の世界を広げよう

看護師資格はそれが無いとそもそも仕事をすることができません。医者や弁護士なども同じです。しかし、こういった資格がないと業務ができないとされる資格は世の中にあまり多くありません。

むしろ、多くの資格は資格があっても、それをもっていなくても同じ業務ができるようなものです。

せっかく資格を取ったのに、今までと仕事内容が変わらないと感じることがあるかもしれませんが、多くの資格はそういったものだと認識しておくべきです。

先程も説明しましたが、資格取得とはそれ自体に意味があります。資格取得のために日々努力をすることによって今までの経験が整理されたり、学んだ事が業務に生きていたりと、そのプロセスによって成長を感じる場面が多々あるのです。

大半の資格はそれ自体に意味はありません。あくまでもその過程で成長させてくれるのだと思います。

4.自分の未来は目の前にあるもの

資格取得だけが自分のキャリアプランを考えるための道標かというと、そうではありません。毎日、目の前に自分の未来を指し示しているものがあります。それは、あなたの先輩や上司です。

目標としたい上司がいれば、逆に嫌いな上司だっていますよね。そんな上司でも反面教師として、十分自分の将来を考える上での重要なヒントになります。

ここでは具体的に上司や先輩の背中から学ぶべきキャリアプランの方向性を3つのポイントでまとめてみました。

4.1.マネージメントの視点を学ぶ

上司や先輩は意識的、それとも無意識なのかは置いておくとして、良くも悪くもスタッフを支えているのが上司や先輩の存在ではないでしょうか。

仕事は自分の領域だけやればいいのではなく、チーム全体の領域も自分の責任範囲として考えるような視点を持つとことがマネージャーとしての第一歩なのかもしれません。

上司の様子を見ながら、どういった所が良いなと感じるのか、どういった点で物足りないなと感じるのか意識しながら接することでまた自分のキャリアにつながってくるのではないでしょうか。

4.2.ケアスキルを盗む

上司はただただマネージメントだけをしていればいいかと言うと、そうではありません。特に看護の世界は実務力を持たない人には誰もついていきません。

状況に応じた幅広い対応力を持ち、的確な指示を出せるようなスキルや経験をもっていなければ、現場のナースはついてきません。また、どういったビジョンや目標をもってケアを進めたいのか、スタッフが共感できる力をもっているかどうかもスキルの一つ言えます。

自分がどこまでケアのスキルを高める必要があるのかをしっかりイメージできるので、具体的なキャリアプランを作ることができます。

4.3.生き方や人生観

最後は人として、人間として学ぶべき点があるかどうかです。上司や先輩がそばにいてくれるだけで、職場全体が明るくなります。仕事はスキルや経験だけで成り立っているのではありません。

その人の持つ人生観や生き様、そういったものがムードとして仕事に色彩を与えるという感じでしょうか。

自分自身のキャリアプランにもこういった視点を組み込むことが計画に命を与えることになります。是非、目標とする生き方を見つけてください。

4.4.看護師の道はいつも先輩の背中にある

ここで紹介したような視点で日々業務にあたると先輩や上司の行動の中に、自分の目指したいと感じる方向が見えてくるようになります。今の自分と目指したい場所との間には大きな大きなギャップがあります。それをクリアしていくことで、1歩ずつキャリアを積み重ねていくことができるのです。

5.資格取得を考える時のポイント

実際に資格取得にむけて動こうと思った瞬間、どうやって時間を作ればいいか、もしくはどうやってお金を捻出するかといった問題が浮かんできます。それらをどう解決すればいいか実際に先輩たちが同解決してきたのかを紹介していきますので参考にしてみてください。

5.1.時間をどう作るか?

基本的には通勤時間や休憩時間などのスキマ時間を使って上手に活用することで勉強時間を確保することが求められます。しかし、それだけだとどうしても間に合いませんので、上手に試験に合格した人は、講習会、塾、試験対策講座などに投資して強制的に勉強する時間を作るなどお金を使って自分の行動を縛るよう意識しています。

5.2.費用はどう考えればいいか

資格取得に必要なお金として最初に浮かぶのは、試験や登録のために必要な費用です。ただ、こういった費用は取得に向けた最終段階の費用で実際は勉強の段階で様々な費用が必要になります。たとえば、講習会や研修会に参加するにしても費用がかかりますし、テキストや問題集を購入したり...。具体的には以下のようにかかると言われています。是非、参考にしてみてください。

6.転職活動でとても大事なキャリアプラン、面接の時の模範解答のポイント

キャリアプランを作り、さっそく自分のイメージする未来に近づくために転職活動も必要になってきます。しっかりキャリアプランを作っていても、転職活動用にしっかり回答を用意していないと緊張して思ったことが言えずに面接を失敗してしまったというケースはたくさんあります。ここでは、いざ転職活動を始めるにあたって準備しておくべきことをすべて紹介します。

6.1.キャリアプランを聞かれる理由を考えてみよう

面接でキャリアプランを聞く理由は何故か答えられますか?面接は病院や職場にとって価値を提供してくれる人なのかを見極めることが目的ですから。キャリアプランを聞く理由も病院や職場にとって必要な人なのかを知るためでしょう。

具体的には、以下2つのような目的があります。
①将来の目標の中で病院や職場がどんな位置づけ担っているか知りたい
将来やりたいと思っている事と病院や職場の業務、文化が一致していないと採用したところですぐに辞めてしまいます。そういった事が起きないように事前に本人の目指す方向に職場の事業や業務内容が一致しているかしっかりすり合わせをしておきます。

②目標を聞くことで本人が主体的に課題を設定していく力があるか確認したい
具体的な目標を設定している人というのは、その環境で非常に高い成果を出してくれる事が多いです。採用する側としては従業員一人ひとりが仕事に対して主体性をもって取り組んでくれることにより、業務をどんどんこなしてくれる人材がほしいものです。

6.2.答える時にポイント

面接でキャリアプランを聞かれる意図をしっかり理解しながら、以下2つの視点で回答するように心がければまず問題ないです。是非自分なりの答えを用意しておきましょう。

①目標は病院や職場の長期計画や目標と一致するように
病院や組織が進もうとしている方向と個人の目標や方向性が一致していることが見られていますから、自分の方向性を組織の目指そうとしている方向にすり合わせるようにしながら、答えを用意しましょう。

②できるだけ具体的に目標や課題設定をしていることを伝える
目標とは、「いつまでに」「なにを」「どうしているのか」を具体的に語ることです。たとえば、病棟の仕事上の目標ならば、「小児科で」「特に家族も含めたケアを」「責任者という役職で」「病院全体の利用者満足度を80%に高めることを目標にやっていきたい」くらいには、具体化する必要があるでしょう。