保健師の求人は争奪戦!保健師の資格を取得してこれからの保健師ニーズに備えよう!

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精神疾患が多いストレス社会の日本では、年々保健師の需要が高まっています。

しかし、保健師の領域というと半分公務員のような位置づけであったり、特殊は仕事というイメージが強くなかなか求人を見つけたり、転職が成功することができません。

一方では医療だけではなく介護、福祉の領域においても保健師の存在感は高まっており今後はあらゆるフィールドで求められるようになります。

この記事ではこういった保健師の領域、特に以下にような悩みを抱えている人のために具体的な解決方法を紹介することで一人で多くの人が保健師の仕事に興味を持ってもらえる事を目的にしています。

  • 保健師になりたいけど、どうしたらいいか分からない学生
  • 看護の仕事をしているけどこれから保健師へキャリアチェンジしたいと考えている看護師さん
  • 保健師の求人情報を探しているけどなかなかよい情報が見つからなくて困っている

たとえば、以下のような疑問を解決できるよう情報を整理してみましたので是非活用してみてください。

1.保健師になるにはどうすればいいのか?
2.保健師の仕事に就くためにはどういった方法で求人を探せばいいのか?
3.そもそも保健師の仕事って実際はどうゆう感じなのか?

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目次

1.保健師の仕事は今後どうなのか?社会的な背景を踏まえてニーズが高まるのか

看護師の資格をもっていると一度は興味を持つようになるのが、この保健師の資格ではないでしょうか。

看護の分野では助産師、専門看護師、認定看護師という方向に加えて最近では介護の領域、そしてその両方をつなぐ位置づけで保健師という方向性もあります。

平成27年より常時50名以上を雇用している会社には「従業員のストレス管理(チェック)」を義務付けられるようになりました。

その背景には世界中で有名になった過労死という言葉があります。

過労死に至らないにしても鬱病や精神疾患など、ストレスが原因で体に不調をきたしてしまう労災が増えてきています。

このような問題を根本的に解決するために保健師がストレスチェックや健康相談など適宜行い健康を管理することが求められてきています。

もちろんですが、保健師の人気が高いのは最近の話ではありません。保健師の主な職場は保健センターなどの公務員業務です。

言い換えると働きやすく安定しています。同じ医療分野といっても看護の世界とは大違いなのです。

現在は約60,000人いるとされている保健師ですが、その多くは市区町村での仕事を行っています。

近年では事業所や福祉施設、病院での就労者も増加傾向ですが圧倒的に多いのは行政保健師です。

今後は介護の分野との連携という視点からも予防医学の立場でその活動フィールドは広くなり、地域ケアのキーパーソンとなることを期待されています。

さて、すごい人気があり就職も大変な保健師ですが、これから保健師を目指したいなと考えている人向けに、具体的にどういった仕事内容なのか・どこで働いているのか・さらにはどうやって資格を取得するのかまで余すことなく紹介していきますので是非参考にしてください。

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1.1.保健師の給与・待遇・年収はどうなの?

保健師の給与・待遇・年収

保健師の資格を持っていると、職場は一般企業から行政機関、病院と様々な働き方でできます。

平均的な年収は職場によって異なりますが、400万~700万円程度と言われています。もちろん年齢やキャリア形成をどう進めてきたのかによって大きく異なってきますので参考程度としておいてください。

1.1.1.公務員として働いた時の給与は?

公務員の場合は給与は厚生労働省の調査資料を確認すれば以下のような金額が平均値として紹介されています。

保健師(医療職俸給表(三))の平均給与

平均年齢 46.7歳
平均月給 346,447円

出典:厚生労働省「平成27年 国家公務員給与等実態調査」

該当する給与台帳は、いわゆる一般的な事務を行う公務員と同様「行政職(事務職)」とみなされるケースもあり、自治体によって異なるため注意が必要です。

1.2.保健師になった人って何を大切にしててどんな理由で保健師を目指しているのか

保健師をなった先輩たちはどうゆう理由で保健師を目指そうと考えたのか。日頃自分の中で感じている問題意識がなんだったのか紹介します。

先輩1
保健師は病気そのものへのアプローチだけではなく、地域全体の課題としてそれらを再定義することにより地域全体が豊になる仕事ができると思い保健師を目指すことにした。
先輩2
医療の世界とは違い、地域の人たちが体や心の悩みを気軽に相談できること、話をすることや解決策を一緒に考えることによって各人のエンパワーが高まっていくことに魅力を感じた。
先輩3
自分の住んでいる地域に根付いた、その地域全体に合った看護がしたいからです。小さい頃に体が弱く、看護師にお世話になったため。看護師を目指すうちに、地域での予防活動が大切ということを感じ、保健師を目指すようになりました。

保健師の先輩たちに共通するのは人や地域を良くしたいという想いがあるという点です。

1.3.保健師のやりがいって?どんなタイプの人が向いているのか。

先輩4
保健師の仕事は予防という視点がとても大切だと思っています。相談や指導を通じて、地域社会全体や各人の健康に対する意識が高まったと感じる時には、保健師としてのやりがい、達成感と感じます。
先輩5
母子の健康、赤ちゃんの健康を生活に即して支援できるのは保健師だからです。

地域で生活するお母さん、子どもの健康や育児に対する不安は医療の領域では対応できません。私は地域で一生懸命育児をしているお母さん達が少しでも安心して育児ができるような環境を作っていきたいと思っています。

はじめは不安そうに相談に来ていたお母さんが数年後には立派なお母さんになって子どもと歩いているところを見るととてもやりがいを感じます。

先輩6
母子健康相談に来ていた子どもが小学校に通って将来大人になって、今度はお母さんとして戻ってくる。当時のお母さんがおばあちゃんにはなって地域で生活している。

そんな社会の流れを進めるのに少しは役に立ってるのかなと感じる時やりがいを感じます。

1.3.1.保健師に向いてる人、向いてない人

保健師に向いてる人、向いてない人

先輩保健師さんたちにアンケートをしたところ、保健師に向いている人、保健師として必要なスキルは3つに集約できました。

1つ目はコミュニケーション能力があることです。コミュニケーションといっても、話が上手である必要はありません。

相談に来た人が自分の伝えたいと思っている悩みや課題をちゃんと言語化できるように上手に話を聞く、引き出すということができればよいのです。

そのためにはゆっくり話を聞いてあげる姿勢が大切です。

2つ目は主体性をもって仕事をすすめることができるかという点です。

仕事をポンと任された時に、何(誰)が必要か、自分が出来るところと出来ない部分はどこで、出来ない部分をどう補うか、指示を待つのではなく、自分で考えて動くことが保健師には求められます。課題の設定も自分で進める主体性がないと難しい面があります。

3つ目、最後は常に新しい知識を吸収して成長していく姿勢です。

後半で説明しますが、保健師というのはスタート地点でしかなく、その資格を使うことで解決できる課題は地域の中にたくさんあります。

自分の中でどういったことに対して問題意識をもてるのかしっかり見極めながら必要な知識を貪欲に吸収していくことが求められます。

2.保健師とはどんな仕事内容なのか

保健師とは

保健師は、保健師助産師看護師法総則第二条において、「厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者」とされる国家資格を言います。

保健師の仕事は一言で言えば保健について指導することといえます。

しかし、その内容は非常に複雑かつ多岐にわたり様々なステージでその資格を必要としています。

たとえば、生活習慣病、児童虐待、高齢者や障がい者の孤立、自殺対策を含む心の病や、流行性のインフルエンザなどの対応まで一例だけでもこれだけあります。

こういった問題について、個人や関係者への直接支援をすると同時にそういった問題が発生してしまった地域全体に対しても働きかけを行う公衆衛生という面でも支援を行います。

それでは保健師の仕事内容として代表的なものを紹介していきます。これでも一部に絞ったつもりですが、保健師があちこちで必要とされていることがわかると思います。

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2.1.ピアサポーターとしての保健師の仕事とは

ピアサポーターとしての保健師

ピアサポーターとは、特定の課題(障害)を持った当事者たちがそれぞれの持つ特技を生かし助け合う、サポートしあう事でエンパワーメントし結果として自らのケアにもつなげる活動を言います。

以下、わかりやすい説明なので参照してみました。

「ピア(peer)」は仲間や同僚という意味があり、ある問題の当事者が同じ問題を抱える者を仲間の立場で支援し合うことを「ピアサポート」といいます。
精神保健領域におけるピアサポートは、精神障害者が自らの体験に基づいて、仲間の障害者を支援する活動を指し、支援する障害者を「ピアサポーター」と呼んでいます。

参照元サイト

このピアサポートは精神保健の分野で積極的に進められていて、特にアルコールや薬物などの分野では効果があるとして積極的に活用されている支援スキームです。

保健師は精神分野の専門家としてこのピアサポーターのコーディネートの進めていくことがあります。

当事者と寄り添うこと、支援者として上から目線にならないように接することが求めらえるとても難しい仕事です。

2.2.保健師は保健所や事務所で待っているだけではないアウトリーチ業務

アウトリーチ業務

保健師はその地域全体の健康を促進することが使命だとしたら、アウトリーチ業務というのはまさに保健師の役割の一つと言っても過言ではありません。

「外へ(out)手を伸ばす(reach)」という意味のアウトリーチは、社会福祉の分野で、支援機関が通常の枠を超えて手を差し伸べ、支援を届ける取組の意味で用いられています。

困難を抱えながらも支援の必要を自覚していない、相談意欲がない、支援拠点に足を運ばない人の場合、従来の施設型支援から取りこぼされることが多い。

アウトリーチはこうした潜在的なニーズとつながる手法として開発されてきました。

たとえば、精神疾患を持っていて家にこもっている人へ会いに行く、母子の育児の悩み、最近では産後鬱という状態で外にでれないお母さんも多くいます。

そういった様々な状況で地域の中で見えなくなってしまった人のところへ手を伸ばし支援をおこなうことがこれからの保健師には求められています。

2.3.予防を進めて事前に防ぐ、第一次予防と保健師

第一次予防

第一次予防とは病気の発生そのものを予防することを言います。

たとえば、健康に良い食事をして適当な運動を心がけ、ストレスを引き下げる。それらの結果、生活習慣病が予防されることによって病気の発生を抑えます。

保健師はこの一次予防の取り組みを積極的に推進しています。メタボリックシンドローム、生活習慣の改善のために特定保健指導を行っているのはそのためです。

特定保健指導には積極的支援と動機付け支援の2つがあり、それぞれ血糖、糖質、血圧、喫煙の条件の一定数に該当する方を対象として行われます。

動機付け支援 個別面接またはグループ支援を原則1回行い、対象者が自らの生活習慣を振り返り行動目標を立て行動に移し、その生活が継続できることを目指した支援。6ヶ月後に通信等(電話・eメール・ファックス・手紙等)を利用して評価を行います。
積極的支援 動機付け支援に加え、3ヶ月以上の定期的・継続的な支援(電話・eメール・ファックス・手紙等を利用)を行い、対象者が自らの生活習慣を振り返り行動目標を立て行動に移し、その生活が継続できることを目指した支援。6ヶ月後に通信等を利用して評価を行います。

2.4.うつ病の増加と保健師の役割

過労死という言葉があるように、仕事が大変で命を絶ってしまう悲しい出来事が社会では蔓延しています。

この多くはうつ病になり事前に自殺の聴講が現れているケースがあります。こういった社会背景から、一定数の社員を雇っている会社ではストレスチェックが義務図けられています。

保健師はこういった社会全体の流れを正していくためにその役割が期待されています。今後産業保健師のニーズはどんどん高まっていくのではないでしょうか。

2.5.難病相談・支援センター難病で在宅患者を支援する

地域の難病患者の在宅療養支援を目的とした「難病患者地域支援対策推進事業」が難病特別対策推進事業実施要綱に創設されました。

難病患者が、身近な医療福祉施設や制度などの社会資源を有効に活用しながら在宅療養が継続できるように、医療相談や訪問指導、訪問相談、関係諸機関との連携などの取り組みが保健所を中心に始められ、地域の支援体制の強化が図られるのがポイントです。

難病相談・支援センターは2地域によっては、都道府県や保健所、福祉事務所が運営しているところもあるが、多くは難病連などの当事者団体が受託しています。

こういった難病相談については治療で治すことよりも、地域の中で生活できるようにコーディネートする役割が重要です。

保健師はその中心となり、関係者との連携を模索しながら支援を必要としている患者さんの心に寄り添いながら支援を進めていくことが求められています。

2.6.妊婦さん、母子、赤ちゃんへのサポートをする

妊婦さん、母子、赤ちゃんへのサポート

保健師は地域の妊婦さん、お母さんが安心して育児ができるよう積極的にサポートをすすめていく役割を担っています。

中にはしつこいと言われ必要ないと怒られることもありますが、一方では誰にも相談できず自殺を考えていたお母さんを見つけ出して支援につなげたというニュースもありました。

2.6.1.妊娠から出産までのサポートをする

妊娠したら、母子健康手帳の手続きに始まり、妊婦健診や母親学級の企画など様々な面でお母さんになる準備をサポートしていきます。
 

2.6.2.出産後は育児のサポートを健康面でサポート

出産後には、4カ月、5カ月、6カ月、1歳6カ月、3歳等それぞれのタイミングで保健所で健康診断を行っています。定期健診は地域によってタイミングが異なりますので注意してください。

保健師はそのタイミングでお母さんの悩みを聞いたり、不安を解消してあげるよう色々な問題を解決していくコミュニケーション力が必要になります。

また予防接種や地域のママサロンなどお母さんが地域で安心して育児ができる様々な事業の情報などを整理して紹介することも大切な事です。

このように保健師は妊婦時代から出産した後も伴走型の支援を行っています。

2.8.保健師、看護師、助産師の比較からそれぞれの仕事の特徴を紹介する

保健師、看護師、助産師の比較

似ているようで全然違う、保健師、看護師、助産師のそれぞれの仕事の違いを整理してみました。

まず、看護師の仕事は、病院又は自宅で病気や怪我で療養している人が、安心して療養生活を行い、健康を回復し、日常生活に戻れるように、支援することです。

そのために生活上の援助や指導、診療の補助、家族への介護方法の指導、さらに医師を含めた医療関係者との調整を行い、療養生活が円滑に進められるようにします。 

次に助産師の仕事は、健康な妊婦と胎児の誕生を支援することを通して、女性の生涯を通じた健康問題に関わります。

具体的には、妊娠時の保健指導、出産時の介助、および新生児のケアと生活援助、保護者への育児相談・指導、思春期・更年期の性に関する相談・指導、不妊治療を行っている夫婦の相談等を行います。

【保健師、看護師、助産師の比較】

 

保健師 助産師 看護師
年収 567万円 537万円 484万円
対象者 保健師が保健指導などを行う対象者について、特に制限がない 助産師がお世話する対象者は、妊婦、じよく婦(褥婦:出産後間もない女性、産婦ともいう)、新生児 医師が患者を診療する際の補助や、傷病者に対する日常生活の援助など、医療現場において看護業務を行う職業
特徴 公務員や企業で働くため日勤でも給料が高くなりやすい。夜勤はほぼないので働きやすく人気がある職種。 助産師は、妊婦が対象であり、助産の仕事があるため、現在の日本では、男性は難しいと考えられているようです。 保健師」「助産師」の国家試験を受験するには、「看護師」の国家資格に合格していることが必須条件

一方の保健師は病気ではない人がこれからも病気にかからないように予防を促すこと目的としています。

そういった面では保健師は社会の看護師と言われている面もあり、社会全体が病気にならないように働きかけを行っていく仕事と言えます。

ちなみに、保健師は資格要件として看護師資格を取得していることが条件となっている資格です。

従って一定の医療行為(医療補助)を行うことは可能です。医療の中の診療補助業務に関しては出来るということです。しかも医師の指導の下であることが前提です。

とはいっても、保健師の専門や治療ではなく心の支援や地域全体の支援といったものです。医療を直接したい場合は保健師ではなく看護師の現場の方がおすすめです。

保健師と同じく、医療職である看護師。保健師になるためには看護師免許の取得だけど、以下のような点で違います。

看護師は病気やケガをした患者さんのケアをすることを主な仕事とします。

3.保健師の仕事の種類

保健師の仕事

保健師にはいくつかのジャンルがあります。それぞれ立ち位置によって担っている役割も異なるし、必要になる知識や経験も違ってきます。

あなたが求めている方向性に一番近いのはどれか具体的にイメージしてみましょう。

3.1.産業保健師

産業保健師とは産業、つまり会社や企業の保健師と言えます。

会社の医務室や健康保健組合などで仕事をします。

とはいってもこうった産業保健師を配置している企業は大手の企業だけで、社員数も1,000名以上の企業ならかなりの割合で配置さいているもの、中小企業では配置していないのが現状です。

従って給与水準も高く、求人も少ない傾向にあります。

3.2.行政保健師

保健師といえば、この行政保健師が一番多いのではないでしょうか。

いわゆる保健所や保健センターにいる人達です。看護系資格ではめずらしく行政側の仕事になりますから、勤務体制がゆるく非常に人気です。

現在はかなり求人が少ないですが、行政保健師の高齢化により数年後には一気に不足すると言われています。

3.3.学校保健師

保健室の先生というやつです。

学校で保健師をやりたい場合は、保健師の資格に加えて養護教諭の資格も必要になります。

行政保健師と学校の保健師はどちらもここ数年で一気に不足が発生すると言われていますので求人も爆発的にでてくるのではと噂されています。

4.大手企業の社員という待遇の産業保健師

産業保健師

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【産業保健師の仕事内容から就職対策まで!】企業で働く看護師を目指したい人へ
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「産業保健師」とはどのような仕事をこなす人なのか? 聞いたことはあるものの、どのような仕事をこなしている人たちなのか分からないという方も多...

産業保健師は企業、それも大手の企業で働く保健師の事を言います。

主に企業で働いている従業員の健康の維持増進、管理が主な業務で勤務場所は医務室と言われる事が多いです。

日々の仕事を一言で表すなら「学校の保健室」と同じです。従業員の体調不良の相談、ケアや健康診断、健康相談などを行います。

最近では、ストレスチェックを行うための大事な役割を担うようになってきました。

世界で有名な過労死の危険を早期にキャッチして健康維持のための相談対応をすることが使命の一つです。

従ってケアの知識に加えて昨今ではカウンセリング技術も求められる用になってきています。

産業カウンセラーの資格などを取得している人も多数いるようです。

産業保健師の仕事の長所と短所を挙げて見るなら
長所は企業であるという点です。福利厚生はかなり充実していますし、そもそも産業保健師を配置する必要がある会社は大手ばかりです。

したがって給与面でもかなり高待遇になるケースが多いです。

しかし、短所は企業で働いてるという面からケアを中心に行うという仕事ではありませんし、保健師の配置は一人であることが多いです。

医療や保健の分野を丁寧に仕事としたいと考えいる場合はストレスを感じる事があると思います。

5.公務員としてバランス良く働く行政保健師の仕事

公務員としてバランス良く働く

保健師は、活躍する分野別でだいたい「行政」「学校」「産業」の3種類に分けることができますが、このうち最も人数が多く人気なのがこの、保健センターや保健所など地方の自治体で働く行政保健師、公務員としての保健師です。

保健師の資格取得を目指すと、公衆衛生に関するカリキュラムが多いことに気づくと思いますが、保健師の主な役割として地域住民のための健康相談の窓口を期待されているからなのです。

そもそも保健師さんの60%くらいが行政での仕事についていることから、保健師とは公務員というイメージを持たれることは多いのですが。

5.1.公務員としてのメリットデメリット

行政保健師で仕事をするということについては、公務員として働くことについて説明するのと同じです。

メリットは安定が得られること、待遇が公務員であるという点です。

仕事だけではなく、プライベートもしっかりバランスを取って過ごしたい人にはピッタリです。

当たり前ですが、公務員として働く行政保健師の就職倍率は非常に高いです。

そもそも公務員試験に受からなければなりませんから難易度は高めの就労先と言えます。

ちなみに、行政保健師といっても市区町村保健師と都道府県保健師の2種類があります

行政保健師は公務員であるという話をさせていただきましたが、公務員には市区町村レベルと、都道府県レベルがあるのです。

それぞれ担当する仕事が全く異なりますから自分の興味と照らし合わせて、どちらの方向性があっているか把握しておきましょう。

5.2.市区町村保健師がやってることって

行政保健師の殆どは、この市区町村保健師の仕事をしています。

正社員の募集って基本的には年に一回です。

それも多くても募集人数は1人でしょう。数年に一回ということも普通に有りえます。

しかし、数年後には多くの保健師が定年でいなくなります。逆に不足が起こり一気に求人がでてくるようになるのではと言われています。

市区町村保健師はだいたい、母子の仕事を担当することが多いです。

乳幼児健診や出産に関する相談にのったり丸乳の手続きを支援したり。

それ以外にも生活習慣病関連の成人や介護問題などの高齢者、地域ケアなど担当者にもなりますし、精神関連の手帳取得の担当も行います。

対象になる成人や精神、高齢など別に担当者を分ける業務担当制が主流ではありますが、昨今の地域包括ケアの視点からは地域割の考え方にシフトしていく可能性があります。

本来なら公衆衛生の担い手であることからどんどん外にでて地域の保健状況を把握すべきなのですが、実際は各種相談やそれに伴う制度の利用手続き支援で一日が終わります。従って主な仕事は事務作業になるケースが多いです。

こういった面から仕事のやりがいという視点から理想と現実が大きく乖離していることが普通にありますから、ある程度の覚悟は必要になります。

5.3.都道府県保健師の仕事はもっと大局的な視点で望むこと

市区町村保健師の仕事と異なり、都道府県保健師の仕事は直接地域の声に触れ、支援をしていくのではなく、人と人、関係団体同士をつなげるなどして仕組みを変えていくことが仕事になります。

制度や政策というレベルで公衆衛生の向上を目指すので保健所配属となってもあくまでも医療機関や患者団体などの連携や地域全体を見渡しながら、仕組みを構築していく立ち位置になります。

直接住民と接する仕事はあまり多くありません。

市町村保健師や他部署とのやり取りが主になるため、住民と直接接する機会はあまりありません。

そのため、住民と接しながら地域の課題に取り組みたいという人は向かないかもしれません。

6.養護教諭として学生の健康に力を尽くしたい

養護教諭

保健師として主な仕事のひとつとしては「学校の保健の先生」があります。学校での保健相談の窓口という仕事になります。

基本的には小学校・中学校・高等学校で保健の先生をやるには養護教諭の資格が必須になります。

あくまでも教育者という視点がまずあり、その上で役割として保健師があるからです。

保健に関して教育をするという視点が色濃く現れています。ちなみに、大学や専門学校の場合は保健師の資格だけでもんだいありません。

6.1.養護教諭になるためのステップ

養護教諭の仕事、なるには、資格取得についてまとめ
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養護教諭とは小・中・高校に配属されるいわゆる「保健の先生」です。 学生時代、保健室で話を聞いてもらった方も多いのではないでしょうか。 ...

詳しくは別の記事で紹介していますので参照してみてください。

養護教諭になるためのステップには1種免許を取得するか2種免許を取得するかで2つの道が用意されています。

1種免許と、2種免許の違いは、教育課程の違いであり、実際の業務においては、1種、2種で違いはありません。

ただ、基本給や、その後の昇給、昇格に差が出てくる場合もあります。

養護教諭1種免許を取得するには

1.養護教諭養成課程のある4年生の大学で学ぶ
2.看護師の免許取得後、養護教諭養成施設で半年以上学ぶ
3.保健師の免許取得後、養護教諭養成施設に半年以上学ぶ
4.養護教諭2種免許取得後、一定の経験を積み、その後、養護教諭養成課程のうち所定の20単位以上を取得し、教員職員検定に合格すること

養護教諭2種免許を取得するには

1.養護教諭養成過程のある短大、または養成施設で学ぶ。
2.保健師の免許を有し、教育職員免許法で定められた単位を修得する。
3.臨時免許証を取得した後、一定の経験を積み、所定の教育を受ける。

7.様々なフィールドで必要とされる保健師、他はどんなところがあるのか?

他はどんなところ

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7.1.病院・診療所等

 
医療機関では年々保健師の活躍が目立ってきています。

地域医療連携室、保健指導関連や退院支援など障害分野では特に連携が必要になっています。

地域医療連携室等の保健師は関係機関との間で支援対象者への支援方針や方策の検討・調整を行ったり、患者や家族への相談や指導等を行ったりしています。

また保健指導室等は生活習慣病等をはじめとする各種健診やその後の対象者の保健指導・健康教育といった予防観点からの支援を担っています。

7.2.地域包括支援センター

保健師は、高齢者の介護予防を中心としたケアマネジメント、高齢・障がい者の権利擁護事業を担うほか、行政と連携し、地域の包括ケアシステムの構築やそれらに関わる事業などを担当しています。

地域包括ケアシステムでは、地域の多様な保健・医療・福祉機関間相互の連携やネットワークを強化することが重要とされており、保健師はその橋渡し役やコーディネーター役を担っています。

7.3.福祉施設

保健師が活躍する福祉施設には、大きく高齢者を対象にした施設と子どもを対象にした施設に分けられます。

前者には、社会福祉協議会や老人福祉センター、老人保健施設等があり、保健師は高齢者の健康増進活動や総合相談等のほか、高齢者の家族等の支援も行っています。

後者には、保育所や障がい者・児の入所・通所施設等があり、保健師は保育士や他の職員等と協力して子どもの健康管理や環境管理等を行っています。

なお、近年では、児童相談所にも保健師の配属が増えており、そこでの保健師は虐待によるPTSDや障害のある子どものケアや関係機関への情報提供や連絡調整等を担っています。

7.4.訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、病気や障がい等を抱える人や児が病院や施設等を退院して自宅で療養するときに、また老化等により日常生活を自立して営むことが困難となる恐れのある高齢者等の家庭を訪問して必要なケアやリハビリ、指導等の医療サービスを提供する機関です。

ここでの保健師は、管理者もしくは看護職員として、住み慣れた地域で家族と一緒に自分らしく暮らしたい、という対象者の願いに沿って、対象者の生活する場に赴いて、かかりつけ医や他の専門職など、地域における関係機関や関係者とチームを組みながら地域ケアシステムのなかで支援にあたっています。

7.5.学校・大学等研究機関

学校や大学等研究機関においても、保健師の活躍が場があります。

学校保健室などで働く保健師は、教職員と協力して、生徒や教職員を対象に、健康診査、健康相談、健康教育、施設の環境管理等を行い、健康の保持・増進に努めます。

また当該施設の関係機関等と連携し、学校を拠点に地域の住民を対象とした健康教育等を行うこともあり、地域の健康づくりにもたずさわっています。

大学等研究機関で働く保健師(保健師免許を有した教員)は、大学等の理念ならびに保健師教育課程・看護師教育課程等に基づき人材を養成するとともに、保健師活動に関わる研究を行い、保健師活動にかかわる学問を生み出しています。

7.6.その他の団体など

特定非営利活動法人(NPO)や非政府組織(NGO)、国際協力機構(JICA)は、民間人や民間団体のつくる機構・組織です。

近年、さまざまな経験を有した保健師がその専門性や経験を活かしてこれらの機構・組織に属して、もしくは自ら機構・組織を立ち上げて、発展途上国で母子保健活動や衛生教育等を展開したり、国内で地域に根ざしたユニークな活動を展開するなど多様な実践例が見られています。

8.保健師になるにはどうすればいいのか?

保健師になるには

保健師として仕事をするためには「保健師国家試験」に合格しなければなりません。

そもそも、保健師国家試験をうけるためには必要なカリキュラムを受講し、受験資格を得る必要があります。

さらに、カリキュラムを受講するためには、そもそも看護師の資格をもっている必要があります。

つまり、保健師のなるためには以下3つのステップを経ることが必要になります。

1.看護師資格を保有していること
2.保健師養成学校で1年以上学び、「保健師国家試験」の受験資格を手に入れること
3.「保健師国家試験」に合格すること

助産師の時と同じように、だいたい保健師を目指す人は以下どちらかの道を歩んでいます。

1.保健師指定養成校の認可をもっている看護大学等で卒業と同時に看護師と保健師の両方の資格をもっているように学習を進める
2.看護師として実務を積んだあとに、保健師に興味を持ち再度学校へ通い資格を得る

殆どの場合は1の学校を卒業するタイミングで資格のダブルホルダーを目指す道です。

実際に保健師資格合格者の大半は看護師実務経験のない学生という統計データも出ています。

一度、看護師として現場に入ってから再度保健師を目指すことは不可能ではありませんがかなり険しい道になることを覚悟しなければなりません。

8.1.自分の状況にあった保健師養成学校を選ぼう

保健師養成学校

保健師助産師看護師養成所には大学、短期大学、専修学校、看護助産学校など様々な種類があります。

それぞれの特徴を整理してみました。自分の状況に合わせて一番あった方法を選びましょう。

学校・学科名
北海道
北海道立旭川高等看護学院(地域看護学科) HP
岩手県 岩手看護短期大学(地域看護学専攻) HP
秋田県 秋田県立衛生看護学院(保健科) HP
栃木県 栃木県立衛生福祉大学校保健看護学部(保健学科) HP
埼玉県 早稲田医療技術専門学校(保健学科) HP
長野県 飯田女子短期大学(専攻科地域看護学専攻) HP
富山県 富山県立総合衛生学院(保健学科) HP
愛知県 名古屋医専(保健学科) HP
大阪府 藍野大学短期大学部(専攻科地域看護学専攻) HP
奈良県 白鳳短期大学(専攻科地域看護学専攻) HP
高知県 高知学園短期大学(専攻科〈地域看護学専攻〉) HP
佐賀県 佐賀県立総合看護学院(保健学科) HP

8.1.1. 4年制大学、専門学校

4年制の看護大学や専門学校の多くは「看護師」と「保健師」の資格をダブルで取得することを目標にしている学校が多いです。

こういったタイプだと一度に両方の資格をまとめて取得できる点で大きなメリットがありますが、働きながらというのは時間的に難しいでしょう。4年間集中して学校に通える状況にない場合は他の道を選ぶ必要があります。

8.1.2. 1年制学校

仕事をしながら保健師を目指す人はだいたい1年生の保健師養成学校に入学して、卒業年次に保健師国家試験を受験する流れです。

ただし、保健師養成学校は数も定員も少ないため、入学試験の合格倍率が高くなることが多いようです。

8.1.3. 3年制の学校

1年制学校を目指すのが難しい場合は、3年生の養成学校を目指ケースもあります。多くの場合は一度看護師として社会人になってからキャリアアップを目指して進学するケースですが、仕事とのバランスをとることがとても重要です。

資格取得について前向きな病院へ転職してから入学することをお勧めします。

9.保健師国家試験について

一度、看護師として現場に入ってしまったナースが保健師を目指す道のりは険しいとお話しましたが、上の表にあるように国家試験の合格率はかなり高いです。

つまり、受験資格をなんとか掴んでしまえばまず合格は間違いないと言っても過言ではないということです。

では何が大変なのかと言うと、助産師同様に学校に入学するまでの道のりです。

助産師は看護師資格ではできない助産行為ができたり、新たな生命と向き合う特殊な助産師資格取得や転職について
助産師は看護師資格ではできない助産行為ができたり、新たな生命と向き合う特殊な助産師資格取得や転職について
少子化、晩婚化・高齢出産が増える時代だからこそ必要とされる助産師の資格について、今後のニーズ分析しながらどういった仕事が期待されているのか?やりがいとは何かを紹介していきます。実務面でも資格取得についても簡単に分かるように整理しています。

保健師の養成学校は日本全国を探しても非常に少なくて10数校程度と言われています。

定員数も数十名しかありませんので、かなりの狭き門と言わざるを得ません。助産師を越える難易度かもしれません。

保健師の学校一覧

保健師国家試験の概要

試験日 毎年2月頃
試験地 北海道、青森県、宮城県、東京都、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県
受験資格 文部科学大臣の指定した学校において1年以上保健師になるのに必要な学科を修めた者、また期日までに見込める者
受験手続き 受験に関する書類は、試験地を管轄する地方厚生局又は地方厚生支局に提出
試験科目 公衆衛生看護学、疫学、保健統計学及び保健医療福祉行政論
合格率 89.8%(平成27年度)
合格発表 3月頃に厚生労働省、地方厚生局及び地方厚生支局にその受験地、受験番号を掲示して発表
受験料 5,400円
詳細情報 厚生労働省 保健師国家試験

9.1.保健師国家試験のポイントは

保健師の国家試験の合格率は結構高めで平均して90%程度と言われています。

ただし、専門的な内容の試験であることは確かですし、保健師養成課程で学んでいる人が受験するものですから、勉強をしたうえで受験している結果であるということは認識しておきたいところです。

保健師国家試験

9.2.過去問の解説情報を探す

保健師の国家試験の過去問は厚生労働省のホームページに掲載されています。
以下に過去数年分のリンクを紹介しておきますが、詳細は以下からお問い合わせしてもらった方が早いです。

医政局 医事課 試験免許室
TEL 03-5253-1111(内線2574、2575、4143)

10.保健師さんのキャリアとはどんな道があるのか。スキルアップや資格のあれこれ

保健師さんのキャリア

10.1.保健師の仕事で栄養士の知識が必要になった

特定保健指導は生活習慣病のに関するものです。従って食生活についての知識を深める必要がでてきます。

従って保健師の仕事をさらに極めるために管理栄養士の資格を取得するケースが結構多いです。

試験時期 年1回、例年3月
試験科目 ●社会・環境と健康 ●人体の構造と機能及び疾病の成り立ち ●食べ物と健康 ●基礎栄養学 ●応用栄養学 ●栄養教育論 ●臨床栄養学 ●公衆栄養学 ●給食経営管理論
受験手続 栄養士免許取得者であることを前提として、次の場合に受験資格が与えられます。

【管理栄養士養成施設を卒業】
4年制の管理栄養士養成施設を卒業して、栄養士免許を取得した場合は即受験資格が得られます。

【栄養士養成施設を卒業】
2年制、3年制、4年制の栄養士養成施設を卒業して栄養士免許を取得した場合は、修業年数+実務経験の合計が5年以上になると受験資格が得られます。

※年齢制限はなし。

試験実施場所 例年、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、岡山県、福岡県、沖縄県で実施。
受験料 6,800円
詳しい情報 管理栄養士国家試験

10.2.保健師の資格だったら第一種衛生管理者が手続きだけで

保健師が手続きだけで取得できるという衛生管理者の資格は、すべての業種の事業場で活躍できる「第一種衛生管理者」の資格です。

第一種衛生管理者の資格を持っていると一般企業の産業保健師の就職に有利になります。一般企業での仕事を検討している場合は合わせて取得しておきたい資格の一つです。

同じく、産業保健師としてキャリアを極めたいと考えいる場合は、労働衛生コンサルタントの資格取得もお勧めです。

労働衛生コンサルタントの資受験資格は大きく分けて以下の3つに分けられます。

1.理系を専攻した大学を卒業したもの
2.医療系の学部を卒業したもの
3.安全衛生分野に10年以上関わったもの

保健師として受験する場合は3を適用させることになりますので、簡潔に言ってしまえば10年以上の保健師として臨床経験が、受験資格となります。

労働安全・労働衛生コンサルタント試験詳細を確認する。

10.3.保健師としてソーシャルワーカーへキャリアチェンジする

保健師はあくまでも医療の視点で福祉に接しているが、人と社会の接点をつなぎとめる役割という面ではソーシャルワークをしているといっても同じです。

仕事をしていくなかで社会福祉の視点で社会福祉士や精神保健福祉士を目指し、ソーシャルワーカーとして様々な課題と向き合っていきたいと考える保健師さんも多くいます。

そのための資格として一般的なものは社会福祉士や、精神保健福祉士があげられます。

試験時期 年1回:合格発表は3月中旬です
願書受付 例年9月上旬~10月上旬まで
(願書「受験の手引」配布は8月上旬から)
受験資格 次のうちいずれかに該当すれば受験できます。

1)大学等で「指定科目」を履修した方
2)社会福祉士「一般養成施設・短期養成施設」を卒業した方
(※当講座は「養成施設」ではありません)

※学歴・実務経験に細かい規定がありますので、受験資格などについては必ずご自分公益財団法人社会福祉振興・試験センター  にご確認の上、お申込みください。

試験形式 マークシート形式(5択)
出題数150問、総試験時間240分
合格基準 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上を得点し、なおかつ各科目すべてにおいて得点のあること。
合格率 合格率:25.8%
受験料 7,540円

精神保健福祉士の国家試験情報

試験日 1月頃
申込書受付 9月~10月頃
試験地 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県
受験資格 1.4年制大学で指定科目を修めて卒業した方
2.2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した方
3.精神保健福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した方
4.精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した方
試験科目 精神疾患とその治療、精神保健の課題と支援、精神保健福祉相談援助の基盤、精神保健福祉の理論と相談援助の展開、精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム、人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、社会理論と社会システム、現代社会と福祉、地域福祉の理論と方法、福祉行財政と福祉計画、社会保障、障害者に対する支援と障害者自立支援制度、低所得者に対する支援と生活保護制度、保健医療サービス、権利擁護と成年後見制度
合格基準 1 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
2 1を満たした者のうち、試験科目16科目群(ただし、(注意2)に該当する者にあっては、5科目群。)の各科目群すべてにおいて得点があった者。
[1] 精神疾患とその治療
[2] 精神保健の課題と支援
[3] 精神保健福祉相談援助の基盤
[4] 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
[5] 精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム
[6] 人体の構造と機能及び疾病
[7] 心理学理論と心理的支援
[8] 社会理論と社会システム
[9] 現代社会と福祉
[10] 地域福祉の理論と方法
[11] 福祉行財政と福祉計画
[12] 社会保障
[13] 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
[14] 低所得者に対する支援と生活保護制度
[15] 保健医療サービス
[16] 権利擁護と成年後見制度
(注意1)配点は、1問1点の163点満点である。
(注意2)精神保健福祉士法施行規則第6条の規定による試験科目の一部免除を受けた受験者にあっては、配点は、1問1点の80点満点である。
合格率 61%(
合格発表 3月
受験料 ・精神保健福祉士のみ受験する場合:13,250円
詳細情報 社会福祉振興・試験センター

11.保健師の募集情報、求人情報を見つけるには

保健師の資格

保健師の求人は本当に少ないです。主に公務員としての役割が中心だったため、その数は絶対的に少ない状態にあります。

産業保健師にしても大手企業が採用しているだけで、さらには配置数も1名などが多くこれについても採用がまだまだ少ないです。

しかし、昨今のストレスチェックに関する企業の動きに伴って保健師の配置について積極的にすすめていく企業も増えてきてはいます。

さらには、福祉分野を始めフリースクールなど学校の分野でも保健師のニーズは拡大しているといえます。

とはいっても、勤務環境が良いこともあって離職者が少ないです。

看護師は激務ゆえ転職者がかなり多く入れ替わりが激しい環境ですが、一方の保健師は安定していて全くといっていいほど退職する人がいません。

11.1.まずはパートや派遣として働くのが多い

求人情報は少ないですが、保健師の仕事は時期によって急激に人で不足になることがあります。

そういったタイミング発生するパートアルバイトや派遣などで現場経験を積むというのは一つの手段として良いのではないでしょうか。

たとえば、マイナビ看護師や看護ルーといった看護系の転職支援サイトなどの無料で使えるサイトを複数活用しながら求人情報を集めていくのがベストの方法だと言えます。

11.2.保健師の求人に強い転職サービス

11.2.1.知名度も実力も安心できるマイナビ看護師

管理職の求人 ★★★★ お祝い金の有無 無し
助産師の求人 ★★★★ 法人の信用度 ★★★★★
保健師の求人 ★★★ 対応地域 全国対応
保育園の求人 ★★★ 実店舗の有無い 有り
准看護師の求人 ★★★★ コンサルタント対応 ★★★★★
求人掲載数 ★★★★ 絞り込み条件 ★★★★★
あなたも普段TVCMなどでご覧になっている「マイナビ」が運営するマイナビ看護師です。東証一部上場で、楽天リサーチの看護師を対象とした主要10サービスに関する調査結果によると「日本最大級の看護師の転職サイト」として認知度が第一位に輝いています。(2017年1月調査)。

数多くの保健師の転職サイトの中でも群を抜いた規模ですので、非公開求人の件数も多いです。量と質ならマイナビを使うのは良い選択だと思います。

しかし、大手サイトのデメリットとしてこちらの希望をしっかり伝えないと色々な情報を提供されてしまいスムーズに転職活動ができない場合があります。

しっかり自分の求める条件や希望を整理してから利用するようにしましょう。

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保健師や看護師等の転職情報が集まっている人気の求人サイトをまとめましたので合わせて御覧ください。

看護師専門求人転職サポートサイト満足度の独自調査ランキング【毎月更新】
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世の中にはたくさんの看護師向け転職サービスがあります。それぞれ強みと弱みがあり、どういったニーズに役立つのかが異なっています。それらの違いを比較しながら整理してみました。自分の求める転職先を見つけやすい転職サービスを見つけて、一日も早く次のステップへ進めるように応援しています。

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精神疾患が多いストレス社会の日本では、年々保健師の需要が高まっています。

しかし、保健師の領域というと半分公務員のような位置づけであったり、特殊は仕事というイメージが強くなかなか求人を見つけたり、転職が成功することができません。

一方では医療だけではなく介護、福祉の領域においても保健師の存在感は高まっており今後はあらゆるフィールドで求められるようになります。

この記事ではこういった保健師の領域、特に以下にような悩みを抱えている人のために具体的な解決方法を紹介することで一人で多くの人が保健師の仕事に興味を持ってもらえる事を目的にしています。

  • 保健師になりたいけど、どうしたらいいか分からない学生
  • 看護の仕事をしているけどこれから保健師へキャリアチェンジしたいと考えている看護師さん
  • 保健師の求人情報を探しているけどなかなかよい情報が見つからなくて困っている

たとえば、以下のような疑問を解決できるよう情報を整理してみましたので是非活用してみてください。

1.保健師になるにはどうすればいいのか?
2.保健師の仕事に就くためにはどういった方法で求人を探せばいいのか?
3.そもそも保健師の仕事って実際はどうゆう感じなのか?

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1.保健師の仕事は今後どうなのか?社会的な背景を踏まえてニーズが高まるのか

看護師の資格をもっていると一度は興味を持つようになるのが、この保健師の資格ではないでしょうか。

看護の分野では助産師、専門看護師、認定看護師という方向に加えて最近では介護の領域、そしてその両方をつなぐ位置づけで保健師という方向性もあります。

平成27年より常時50名以上を雇用している会社には「従業員のストレス管理(チェック)」を義務付けられるようになりました。

その背景には世界中で有名になった過労死という言葉があります。

過労死に至らないにしても鬱病や精神疾患など、ストレスが原因で体に不調をきたしてしまう労災が増えてきています。

このような問題を根本的に解決するために保健師がストレスチェックや健康相談など適宜行い健康を管理することが求められてきています。

もちろんですが、保健師の人気が高いのは最近の話ではありません。保健師の主な職場は保健センターなどの公務員業務です。

言い換えると働きやすく安定しています。同じ医療分野といっても看護の世界とは大違いなのです。

現在は約60,000人いるとされている保健師ですが、その多くは市区町村での仕事を行っています。

近年では事業所や福祉施設、病院での就労者も増加傾向ですが圧倒的に多いのは行政保健師です。

今後は介護の分野との連携という視点からも予防医学の立場でその活動フィールドは広くなり、地域ケアのキーパーソンとなることを期待されています。

さて、すごい人気があり就職も大変な保健師ですが、これから保健師を目指したいなと考えている人向けに、具体的にどういった仕事内容なのか・どこで働いているのか・さらにはどうやって資格を取得するのかまで余すことなく紹介していきますので是非参考にしてください。

関連情報として助産師や養護教諭に関する記事も書いていますので参考までにどうぞ

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1.1.保健師の給与・待遇・年収はどうなの?

保健師の給与・待遇・年収

保健師の資格を持っていると、職場は一般企業から行政機関、病院と様々な働き方でできます。

平均的な年収は職場によって異なりますが、400万~700万円程度と言われています。もちろん年齢やキャリア形成をどう進めてきたのかによって大きく異なってきますので参考程度としておいてください。

1.1.1.公務員として働いた時の給与は?

公務員の場合は給与は厚生労働省の調査資料を確認すれば以下のような金額が平均値として紹介されています。

保健師(医療職俸給表(三))の平均給与

平均年齢 46.7歳
平均月給 346,447円

出典:厚生労働省「平成27年 国家公務員給与等実態調査」

該当する給与台帳は、いわゆる一般的な事務を行う公務員と同様「行政職(事務職)」とみなされるケースもあり、自治体によって異なるため注意が必要です。

1.2.保健師になった人って何を大切にしててどんな理由で保健師を目指しているのか

保健師をなった先輩たちはどうゆう理由で保健師を目指そうと考えたのか。日頃自分の中で感じている問題意識がなんだったのか紹介します。

先輩1
保健師は病気そのものへのアプローチだけではなく、地域全体の課題としてそれらを再定義することにより地域全体が豊になる仕事ができると思い保健師を目指すことにした。
先輩2
医療の世界とは違い、地域の人たちが体や心の悩みを気軽に相談できること、話をすることや解決策を一緒に考えることによって各人のエンパワーが高まっていくことに魅力を感じた。
先輩3
自分の住んでいる地域に根付いた、その地域全体に合った看護がしたいからです。小さい頃に体が弱く、看護師にお世話になったため。看護師を目指すうちに、地域での予防活動が大切ということを感じ、保健師を目指すようになりました。

保健師の先輩たちに共通するのは人や地域を良くしたいという想いがあるという点です。

1.3.保健師のやりがいって?どんなタイプの人が向いているのか。

先輩4
保健師の仕事は予防という視点がとても大切だと思っています。相談や指導を通じて、地域社会全体や各人の健康に対する意識が高まったと感じる時には、保健師としてのやりがい、達成感と感じます。
先輩5
母子の健康、赤ちゃんの健康を生活に即して支援できるのは保健師だからです。

地域で生活するお母さん、子どもの健康や育児に対する不安は医療の領域では対応できません。私は地域で一生懸命育児をしているお母さん達が少しでも安心して育児ができるような環境を作っていきたいと思っています。

はじめは不安そうに相談に来ていたお母さんが数年後には立派なお母さんになって子どもと歩いているところを見るととてもやりがいを感じます。

先輩6
母子健康相談に来ていた子どもが小学校に通って将来大人になって、今度はお母さんとして戻ってくる。当時のお母さんがおばあちゃんにはなって地域で生活している。

そんな社会の流れを進めるのに少しは役に立ってるのかなと感じる時やりがいを感じます。

1.3.1.保健師に向いてる人、向いてない人

保健師に向いてる人、向いてない人

先輩保健師さんたちにアンケートをしたところ、保健師に向いている人、保健師として必要なスキルは3つに集約できました。

1つ目はコミュニケーション能力があることです。コミュニケーションといっても、話が上手である必要はありません。

相談に来た人が自分の伝えたいと思っている悩みや課題をちゃんと言語化できるように上手に話を聞く、引き出すということができればよいのです。

そのためにはゆっくり話を聞いてあげる姿勢が大切です。

2つ目は主体性をもって仕事をすすめることができるかという点です。

仕事をポンと任された時に、何(誰)が必要か、自分が出来るところと出来ない部分はどこで、出来ない部分をどう補うか、指示を待つのではなく、自分で考えて動くことが保健師には求められます。課題の設定も自分で進める主体性がないと難しい面があります。

3つ目、最後は常に新しい知識を吸収して成長していく姿勢です。

後半で説明しますが、保健師というのはスタート地点でしかなく、その資格を使うことで解決できる課題は地域の中にたくさんあります。

自分の中でどういったことに対して問題意識をもてるのかしっかり見極めながら必要な知識を貪欲に吸収していくことが求められます。

2.保健師とはどんな仕事内容なのか

保健師とは

保健師は、保健師助産師看護師法総則第二条において、「厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者」とされる国家資格を言います。

保健師の仕事は一言で言えば保健について指導することといえます。

しかし、その内容は非常に複雑かつ多岐にわたり様々なステージでその資格を必要としています。

たとえば、生活習慣病、児童虐待、高齢者や障がい者の孤立、自殺対策を含む心の病や、流行性のインフルエンザなどの対応まで一例だけでもこれだけあります。

こういった問題について、個人や関係者への直接支援をすると同時にそういった問題が発生してしまった地域全体に対しても働きかけを行う公衆衛生という面でも支援を行います。

それでは保健師の仕事内容として代表的なものを紹介していきます。これでも一部に絞ったつもりですが、保健師があちこちで必要とされていることがわかると思います。

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2.1.ピアサポーターとしての保健師の仕事とは

ピアサポーターとしての保健師

ピアサポーターとは、特定の課題(障害)を持った当事者たちがそれぞれの持つ特技を生かし助け合う、サポートしあう事でエンパワーメントし結果として自らのケアにもつなげる活動を言います。

以下、わかりやすい説明なので参照してみました。

「ピア(peer)」は仲間や同僚という意味があり、ある問題の当事者が同じ問題を抱える者を仲間の立場で支援し合うことを「ピアサポート」といいます。
精神保健領域におけるピアサポートは、精神障害者が自らの体験に基づいて、仲間の障害者を支援する活動を指し、支援する障害者を「ピアサポーター」と呼んでいます。

参照元サイト

このピアサポートは精神保健の分野で積極的に進められていて、特にアルコールや薬物などの分野では効果があるとして積極的に活用されている支援スキームです。

保健師は精神分野の専門家としてこのピアサポーターのコーディネートの進めていくことがあります。

当事者と寄り添うこと、支援者として上から目線にならないように接することが求めらえるとても難しい仕事です。

2.2.保健師は保健所や事務所で待っているだけではないアウトリーチ業務

アウトリーチ業務

保健師はその地域全体の健康を促進することが使命だとしたら、アウトリーチ業務というのはまさに保健師の役割の一つと言っても過言ではありません。

「外へ(out)手を伸ばす(reach)」という意味のアウトリーチは、社会福祉の分野で、支援機関が通常の枠を超えて手を差し伸べ、支援を届ける取組の意味で用いられています。

困難を抱えながらも支援の必要を自覚していない、相談意欲がない、支援拠点に足を運ばない人の場合、従来の施設型支援から取りこぼされることが多い。

アウトリーチはこうした潜在的なニーズとつながる手法として開発されてきました。

たとえば、精神疾患を持っていて家にこもっている人へ会いに行く、母子の育児の悩み、最近では産後鬱という状態で外にでれないお母さんも多くいます。

そういった様々な状況で地域の中で見えなくなってしまった人のところへ手を伸ばし支援をおこなうことがこれからの保健師には求められています。

2.3.予防を進めて事前に防ぐ、第一次予防と保健師

第一次予防

第一次予防とは病気の発生そのものを予防することを言います。

たとえば、健康に良い食事をして適当な運動を心がけ、ストレスを引き下げる。それらの結果、生活習慣病が予防されることによって病気の発生を抑えます。

保健師はこの一次予防の取り組みを積極的に推進しています。メタボリックシンドローム、生活習慣の改善のために特定保健指導を行っているのはそのためです。

特定保健指導には積極的支援と動機付け支援の2つがあり、それぞれ血糖、糖質、血圧、喫煙の条件の一定数に該当する方を対象として行われます。

動機付け支援 個別面接またはグループ支援を原則1回行い、対象者が自らの生活習慣を振り返り行動目標を立て行動に移し、その生活が継続できることを目指した支援。6ヶ月後に通信等(電話・eメール・ファックス・手紙等)を利用して評価を行います。
積極的支援 動機付け支援に加え、3ヶ月以上の定期的・継続的な支援(電話・eメール・ファックス・手紙等を利用)を行い、対象者が自らの生活習慣を振り返り行動目標を立て行動に移し、その生活が継続できることを目指した支援。6ヶ月後に通信等を利用して評価を行います。

2.4.うつ病の増加と保健師の役割

過労死という言葉があるように、仕事が大変で命を絶ってしまう悲しい出来事が社会では蔓延しています。

この多くはうつ病になり事前に自殺の聴講が現れているケースがあります。こういった社会背景から、一定数の社員を雇っている会社ではストレスチェックが義務図けられています。

保健師はこういった社会全体の流れを正していくためにその役割が期待されています。今後産業保健師のニーズはどんどん高まっていくのではないでしょうか。

2.5.難病相談・支援センター難病で在宅患者を支援する

地域の難病患者の在宅療養支援を目的とした「難病患者地域支援対策推進事業」が難病特別対策推進事業実施要綱に創設されました。

難病患者が、身近な医療福祉施設や制度などの社会資源を有効に活用しながら在宅療養が継続できるように、医療相談や訪問指導、訪問相談、関係諸機関との連携などの取り組みが保健所を中心に始められ、地域の支援体制の強化が図られるのがポイントです。

難病相談・支援センターは2地域によっては、都道府県や保健所、福祉事務所が運営しているところもあるが、多くは難病連などの当事者団体が受託しています。

こういった難病相談については治療で治すことよりも、地域の中で生活できるようにコーディネートする役割が重要です。

保健師はその中心となり、関係者との連携を模索しながら支援を必要としている患者さんの心に寄り添いながら支援を進めていくことが求められています。

2.6.妊婦さん、母子、赤ちゃんへのサポートをする

妊婦さん、母子、赤ちゃんへのサポート

保健師は地域の妊婦さん、お母さんが安心して育児ができるよう積極的にサポートをすすめていく役割を担っています。

中にはしつこいと言われ必要ないと怒られることもありますが、一方では誰にも相談できず自殺を考えていたお母さんを見つけ出して支援につなげたというニュースもありました。

2.6.1.妊娠から出産までのサポートをする

妊娠したら、母子健康手帳の手続きに始まり、妊婦健診や母親学級の企画など様々な面でお母さんになる準備をサポートしていきます。
 

2.6.2.出産後は育児のサポートを健康面でサポート

出産後には、4カ月、5カ月、6カ月、1歳6カ月、3歳等それぞれのタイミングで保健所で健康診断を行っています。定期健診は地域によってタイミングが異なりますので注意してください。

保健師はそのタイミングでお母さんの悩みを聞いたり、不安を解消してあげるよう色々な問題を解決していくコミュニケーション力が必要になります。

また予防接種や地域のママサロンなどお母さんが地域で安心して育児ができる様々な事業の情報などを整理して紹介することも大切な事です。

このように保健師は妊婦時代から出産した後も伴走型の支援を行っています。

2.8.保健師、看護師、助産師の比較からそれぞれの仕事の特徴を紹介する

保健師、看護師、助産師の比較

似ているようで全然違う、保健師、看護師、助産師のそれぞれの仕事の違いを整理してみました。

まず、看護師の仕事は、病院又は自宅で病気や怪我で療養している人が、安心して療養生活を行い、健康を回復し、日常生活に戻れるように、支援することです。

そのために生活上の援助や指導、診療の補助、家族への介護方法の指導、さらに医師を含めた医療関係者との調整を行い、療養生活が円滑に進められるようにします。 

次に助産師の仕事は、健康な妊婦と胎児の誕生を支援することを通して、女性の生涯を通じた健康問題に関わります。

具体的には、妊娠時の保健指導、出産時の介助、および新生児のケアと生活援助、保護者への育児相談・指導、思春期・更年期の性に関する相談・指導、不妊治療を行っている夫婦の相談等を行います。

【保健師、看護師、助産師の比較】

 

保健師 助産師 看護師
年収 567万円 537万円 484万円
対象者 保健師が保健指導などを行う対象者について、特に制限がない 助産師がお世話する対象者は、妊婦、じよく婦(褥婦:出産後間もない女性、産婦ともいう)、新生児 医師が患者を診療する際の補助や、傷病者に対する日常生活の援助など、医療現場において看護業務を行う職業
特徴 公務員や企業で働くため日勤でも給料が高くなりやすい。夜勤はほぼないので働きやすく人気がある職種。 助産師は、妊婦が対象であり、助産の仕事があるため、現在の日本では、男性は難しいと考えられているようです。 保健師」「助産師」の国家試験を受験するには、「看護師」の国家資格に合格していることが必須条件

一方の保健師は病気ではない人がこれからも病気にかからないように予防を促すこと目的としています。

そういった面では保健師は社会の看護師と言われている面もあり、社会全体が病気にならないように働きかけを行っていく仕事と言えます。

ちなみに、保健師は資格要件として看護師資格を取得していることが条件となっている資格です。

従って一定の医療行為(医療補助)を行うことは可能です。医療の中の診療補助業務に関しては出来るということです。しかも医師の指導の下であることが前提です。

とはいっても、保健師の専門や治療ではなく心の支援や地域全体の支援といったものです。医療を直接したい場合は保健師ではなく看護師の現場の方がおすすめです。

保健師と同じく、医療職である看護師。保健師になるためには看護師免許の取得だけど、以下のような点で違います。

看護師は病気やケガをした患者さんのケアをすることを主な仕事とします。

3.保健師の仕事の種類

保健師の仕事

保健師にはいくつかのジャンルがあります。それぞれ立ち位置によって担っている役割も異なるし、必要になる知識や経験も違ってきます。

あなたが求めている方向性に一番近いのはどれか具体的にイメージしてみましょう。

3.1.産業保健師

産業保健師とは産業、つまり会社や企業の保健師と言えます。

会社の医務室や健康保健組合などで仕事をします。

とはいってもこうった産業保健師を配置している企業は大手の企業だけで、社員数も1,000名以上の企業ならかなりの割合で配置さいているもの、中小企業では配置していないのが現状です。

従って給与水準も高く、求人も少ない傾向にあります。

3.2.行政保健師

保健師といえば、この行政保健師が一番多いのではないでしょうか。

いわゆる保健所や保健センターにいる人達です。看護系資格ではめずらしく行政側の仕事になりますから、勤務体制がゆるく非常に人気です。

現在はかなり求人が少ないですが、行政保健師の高齢化により数年後には一気に不足すると言われています。

3.3.学校保健師

保健室の先生というやつです。

学校で保健師をやりたい場合は、保健師の資格に加えて養護教諭の資格も必要になります。

行政保健師と学校の保健師はどちらもここ数年で一気に不足が発生すると言われていますので求人も爆発的にでてくるのではと噂されています。

4.大手企業の社員という待遇の産業保健師

産業保健師

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【産業保健師の仕事内容から就職対策まで!】企業で働く看護師を目指したい人へ
【産業保健師の仕事内容から就職対策まで!】企業で働く看護師を目指したい人へ
「産業保健師」とはどのような仕事をこなす人なのか? 聞いたことはあるものの、どのような仕事をこなしている人たちなのか分からないという方も多...

産業保健師は企業、それも大手の企業で働く保健師の事を言います。

主に企業で働いている従業員の健康の維持増進、管理が主な業務で勤務場所は医務室と言われる事が多いです。

日々の仕事を一言で表すなら「学校の保健室」と同じです。従業員の体調不良の相談、ケアや健康診断、健康相談などを行います。

最近では、ストレスチェックを行うための大事な役割を担うようになってきました。

世界で有名な過労死の危険を早期にキャッチして健康維持のための相談対応をすることが使命の一つです。

従ってケアの知識に加えて昨今ではカウンセリング技術も求められる用になってきています。

産業カウンセラーの資格などを取得している人も多数いるようです。

産業保健師の仕事の長所と短所を挙げて見るなら
長所は企業であるという点です。福利厚生はかなり充実していますし、そもそも産業保健師を配置する必要がある会社は大手ばかりです。

したがって給与面でもかなり高待遇になるケースが多いです。

しかし、短所は企業で働いてるという面からケアを中心に行うという仕事ではありませんし、保健師の配置は一人であることが多いです。

医療や保健の分野を丁寧に仕事としたいと考えいる場合はストレスを感じる事があると思います。

5.公務員としてバランス良く働く行政保健師の仕事

公務員としてバランス良く働く

保健師は、活躍する分野別でだいたい「行政」「学校」「産業」の3種類に分けることができますが、このうち最も人数が多く人気なのがこの、保健センターや保健所など地方の自治体で働く行政保健師、公務員としての保健師です。

保健師の資格取得を目指すと、公衆衛生に関するカリキュラムが多いことに気づくと思いますが、保健師の主な役割として地域住民のための健康相談の窓口を期待されているからなのです。

そもそも保健師さんの60%くらいが行政での仕事についていることから、保健師とは公務員というイメージを持たれることは多いのですが。

5.1.公務員としてのメリットデメリット

行政保健師で仕事をするということについては、公務員として働くことについて説明するのと同じです。

メリットは安定が得られること、待遇が公務員であるという点です。

仕事だけではなく、プライベートもしっかりバランスを取って過ごしたい人にはピッタリです。

当たり前ですが、公務員として働く行政保健師の就職倍率は非常に高いです。

そもそも公務員試験に受からなければなりませんから難易度は高めの就労先と言えます。

ちなみに、行政保健師といっても市区町村保健師と都道府県保健師の2種類があります

行政保健師は公務員であるという話をさせていただきましたが、公務員には市区町村レベルと、都道府県レベルがあるのです。

それぞれ担当する仕事が全く異なりますから自分の興味と照らし合わせて、どちらの方向性があっているか把握しておきましょう。

5.2.市区町村保健師がやってることって

行政保健師の殆どは、この市区町村保健師の仕事をしています。

正社員の募集って基本的には年に一回です。

それも多くても募集人数は1人でしょう。数年に一回ということも普通に有りえます。

しかし、数年後には多くの保健師が定年でいなくなります。逆に不足が起こり一気に求人がでてくるようになるのではと言われています。

市区町村保健師はだいたい、母子の仕事を担当することが多いです。

乳幼児健診や出産に関する相談にのったり丸乳の手続きを支援したり。

それ以外にも生活習慣病関連の成人や介護問題などの高齢者、地域ケアなど担当者にもなりますし、精神関連の手帳取得の担当も行います。

対象になる成人や精神、高齢など別に担当者を分ける業務担当制が主流ではありますが、昨今の地域包括ケアの視点からは地域割の考え方にシフトしていく可能性があります。

本来なら公衆衛生の担い手であることからどんどん外にでて地域の保健状況を把握すべきなのですが、実際は各種相談やそれに伴う制度の利用手続き支援で一日が終わります。従って主な仕事は事務作業になるケースが多いです。

こういった面から仕事のやりがいという視点から理想と現実が大きく乖離していることが普通にありますから、ある程度の覚悟は必要になります。

5.3.都道府県保健師の仕事はもっと大局的な視点で望むこと

市区町村保健師の仕事と異なり、都道府県保健師の仕事は直接地域の声に触れ、支援をしていくのではなく、人と人、関係団体同士をつなげるなどして仕組みを変えていくことが仕事になります。

制度や政策というレベルで公衆衛生の向上を目指すので保健所配属となってもあくまでも医療機関や患者団体などの連携や地域全体を見渡しながら、仕組みを構築していく立ち位置になります。

直接住民と接する仕事はあまり多くありません。

市町村保健師や他部署とのやり取りが主になるため、住民と直接接する機会はあまりありません。

そのため、住民と接しながら地域の課題に取り組みたいという人は向かないかもしれません。

6.養護教諭として学生の健康に力を尽くしたい

養護教諭

保健師として主な仕事のひとつとしては「学校の保健の先生」があります。学校での保健相談の窓口という仕事になります。

基本的には小学校・中学校・高等学校で保健の先生をやるには養護教諭の資格が必須になります。

あくまでも教育者という視点がまずあり、その上で役割として保健師があるからです。

保健に関して教育をするという視点が色濃く現れています。ちなみに、大学や専門学校の場合は保健師の資格だけでもんだいありません。

6.1.養護教諭になるためのステップ

養護教諭の仕事、なるには、資格取得についてまとめ
養護教諭の仕事、なるには、資格取得についてまとめ
養護教諭とは小・中・高校に配属されるいわゆる「保健の先生」です。 学生時代、保健室で話を聞いてもらった方も多いのではないでしょうか。 ...

詳しくは別の記事で紹介していますので参照してみてください。

養護教諭になるためのステップには1種免許を取得するか2種免許を取得するかで2つの道が用意されています。

1種免許と、2種免許の違いは、教育課程の違いであり、実際の業務においては、1種、2種で違いはありません。

ただ、基本給や、その後の昇給、昇格に差が出てくる場合もあります。

養護教諭1種免許を取得するには

1.養護教諭養成課程のある4年生の大学で学ぶ
2.看護師の免許取得後、養護教諭養成施設で半年以上学ぶ
3.保健師の免許取得後、養護教諭養成施設に半年以上学ぶ
4.養護教諭2種免許取得後、一定の経験を積み、その後、養護教諭養成課程のうち所定の20単位以上を取得し、教員職員検定に合格すること

養護教諭2種免許を取得するには

1.養護教諭養成過程のある短大、または養成施設で学ぶ。
2.保健師の免許を有し、教育職員免許法で定められた単位を修得する。
3.臨時免許証を取得した後、一定の経験を積み、所定の教育を受ける。

7.様々なフィールドで必要とされる保健師、他はどんなところがあるのか?

他はどんなところ

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7.1.病院・診療所等

 
医療機関では年々保健師の活躍が目立ってきています。

地域医療連携室、保健指導関連や退院支援など障害分野では特に連携が必要になっています。

地域医療連携室等の保健師は関係機関との間で支援対象者への支援方針や方策の検討・調整を行ったり、患者や家族への相談や指導等を行ったりしています。

また保健指導室等は生活習慣病等をはじめとする各種健診やその後の対象者の保健指導・健康教育といった予防観点からの支援を担っています。

7.2.地域包括支援センター

保健師は、高齢者の介護予防を中心としたケアマネジメント、高齢・障がい者の権利擁護事業を担うほか、行政と連携し、地域の包括ケアシステムの構築やそれらに関わる事業などを担当しています。

地域包括ケアシステムでは、地域の多様な保健・医療・福祉機関間相互の連携やネットワークを強化することが重要とされており、保健師はその橋渡し役やコーディネーター役を担っています。

7.3.福祉施設

保健師が活躍する福祉施設には、大きく高齢者を対象にした施設と子どもを対象にした施設に分けられます。

前者には、社会福祉協議会や老人福祉センター、老人保健施設等があり、保健師は高齢者の健康増進活動や総合相談等のほか、高齢者の家族等の支援も行っています。

後者には、保育所や障がい者・児の入所・通所施設等があり、保健師は保育士や他の職員等と協力して子どもの健康管理や環境管理等を行っています。

なお、近年では、児童相談所にも保健師の配属が増えており、そこでの保健師は虐待によるPTSDや障害のある子どものケアや関係機関への情報提供や連絡調整等を担っています。

7.4.訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、病気や障がい等を抱える人や児が病院や施設等を退院して自宅で療養するときに、また老化等により日常生活を自立して営むことが困難となる恐れのある高齢者等の家庭を訪問して必要なケアやリハビリ、指導等の医療サービスを提供する機関です。

ここでの保健師は、管理者もしくは看護職員として、住み慣れた地域で家族と一緒に自分らしく暮らしたい、という対象者の願いに沿って、対象者の生活する場に赴いて、かかりつけ医や他の専門職など、地域における関係機関や関係者とチームを組みながら地域ケアシステムのなかで支援にあたっています。

7.5.学校・大学等研究機関

学校や大学等研究機関においても、保健師の活躍が場があります。

学校保健室などで働く保健師は、教職員と協力して、生徒や教職員を対象に、健康診査、健康相談、健康教育、施設の環境管理等を行い、健康の保持・増進に努めます。

また当該施設の関係機関等と連携し、学校を拠点に地域の住民を対象とした健康教育等を行うこともあり、地域の健康づくりにもたずさわっています。

大学等研究機関で働く保健師(保健師免許を有した教員)は、大学等の理念ならびに保健師教育課程・看護師教育課程等に基づき人材を養成するとともに、保健師活動に関わる研究を行い、保健師活動にかかわる学問を生み出しています。

7.6.その他の団体など

特定非営利活動法人(NPO)や非政府組織(NGO)、国際協力機構(JICA)は、民間人や民間団体のつくる機構・組織です。

近年、さまざまな経験を有した保健師がその専門性や経験を活かしてこれらの機構・組織に属して、もしくは自ら機構・組織を立ち上げて、発展途上国で母子保健活動や衛生教育等を展開したり、国内で地域に根ざしたユニークな活動を展開するなど多様な実践例が見られています。

8.保健師になるにはどうすればいいのか?

保健師になるには

保健師として仕事をするためには「保健師国家試験」に合格しなければなりません。

そもそも、保健師国家試験をうけるためには必要なカリキュラムを受講し、受験資格を得る必要があります。

さらに、カリキュラムを受講するためには、そもそも看護師の資格をもっている必要があります。

つまり、保健師のなるためには以下3つのステップを経ることが必要になります。

1.看護師資格を保有していること
2.保健師養成学校で1年以上学び、「保健師国家試験」の受験資格を手に入れること
3.「保健師国家試験」に合格すること

助産師の時と同じように、だいたい保健師を目指す人は以下どちらかの道を歩んでいます。

1.保健師指定養成校の認可をもっている看護大学等で卒業と同時に看護師と保健師の両方の資格をもっているように学習を進める
2.看護師として実務を積んだあとに、保健師に興味を持ち再度学校へ通い資格を得る

殆どの場合は1の学校を卒業するタイミングで資格のダブルホルダーを目指す道です。

実際に保健師資格合格者の大半は看護師実務経験のない学生という統計データも出ています。

一度、看護師として現場に入ってから再度保健師を目指すことは不可能ではありませんがかなり険しい道になることを覚悟しなければなりません。

8.1.自分の状況にあった保健師養成学校を選ぼう

保健師養成学校

保健師助産師看護師養成所には大学、短期大学、専修学校、看護助産学校など様々な種類があります。

それぞれの特徴を整理してみました。自分の状況に合わせて一番あった方法を選びましょう。

学校・学科名
北海道
北海道立旭川高等看護学院(地域看護学科) HP
岩手県 岩手看護短期大学(地域看護学専攻) HP
秋田県 秋田県立衛生看護学院(保健科) HP
栃木県 栃木県立衛生福祉大学校保健看護学部(保健学科) HP
埼玉県 早稲田医療技術専門学校(保健学科) HP
長野県 飯田女子短期大学(専攻科地域看護学専攻) HP
富山県 富山県立総合衛生学院(保健学科) HP
愛知県 名古屋医専(保健学科) HP
大阪府 藍野大学短期大学部(専攻科地域看護学専攻) HP
奈良県 白鳳短期大学(専攻科地域看護学専攻) HP
高知県 高知学園短期大学(専攻科〈地域看護学専攻〉) HP
佐賀県 佐賀県立総合看護学院(保健学科) HP

8.1.1. 4年制大学、専門学校

4年制の看護大学や専門学校の多くは「看護師」と「保健師」の資格をダブルで取得することを目標にしている学校が多いです。

こういったタイプだと一度に両方の資格をまとめて取得できる点で大きなメリットがありますが、働きながらというのは時間的に難しいでしょう。4年間集中して学校に通える状況にない場合は他の道を選ぶ必要があります。

8.1.2. 1年制学校

仕事をしながら保健師を目指す人はだいたい1年生の保健師養成学校に入学して、卒業年次に保健師国家試験を受験する流れです。

ただし、保健師養成学校は数も定員も少ないため、入学試験の合格倍率が高くなることが多いようです。

8.1.3. 3年制の学校

1年制学校を目指すのが難しい場合は、3年生の養成学校を目指ケースもあります。多くの場合は一度看護師として社会人になってからキャリアアップを目指して進学するケースですが、仕事とのバランスをとることがとても重要です。

資格取得について前向きな病院へ転職してから入学することをお勧めします。

9.保健師国家試験について

一度、看護師として現場に入ってしまったナースが保健師を目指す道のりは険しいとお話しましたが、上の表にあるように国家試験の合格率はかなり高いです。

つまり、受験資格をなんとか掴んでしまえばまず合格は間違いないと言っても過言ではないということです。

では何が大変なのかと言うと、助産師同様に学校に入学するまでの道のりです。

助産師は看護師資格ではできない助産行為ができたり、新たな生命と向き合う特殊な助産師資格取得や転職について
助産師は看護師資格ではできない助産行為ができたり、新たな生命と向き合う特殊な助産師資格取得や転職について
少子化、晩婚化・高齢出産が増える時代だからこそ必要とされる助産師の資格について、今後のニーズ分析しながらどういった仕事が期待されているのか?やりがいとは何かを紹介していきます。実務面でも資格取得についても簡単に分かるように整理しています。

保健師の養成学校は日本全国を探しても非常に少なくて10数校程度と言われています。

定員数も数十名しかありませんので、かなりの狭き門と言わざるを得ません。助産師を越える難易度かもしれません。

保健師の学校一覧

保健師国家試験の概要

試験日 毎年2月頃
試験地 北海道、青森県、宮城県、東京都、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県
受験資格 文部科学大臣の指定した学校において1年以上保健師になるのに必要な学科を修めた者、また期日までに見込める者
受験手続き 受験に関する書類は、試験地を管轄する地方厚生局又は地方厚生支局に提出
試験科目 公衆衛生看護学、疫学、保健統計学及び保健医療福祉行政論
合格率 89.8%(平成27年度)
合格発表 3月頃に厚生労働省、地方厚生局及び地方厚生支局にその受験地、受験番号を掲示して発表
受験料 5,400円
詳細情報 厚生労働省 保健師国家試験

9.1.保健師国家試験のポイントは

保健師の国家試験の合格率は結構高めで平均して90%程度と言われています。

ただし、専門的な内容の試験であることは確かですし、保健師養成課程で学んでいる人が受験するものですから、勉強をしたうえで受験している結果であるということは認識しておきたいところです。

保健師国家試験

9.2.過去問の解説情報を探す

保健師の国家試験の過去問は厚生労働省のホームページに掲載されています。
以下に過去数年分のリンクを紹介しておきますが、詳細は以下からお問い合わせしてもらった方が早いです。

医政局 医事課 試験免許室
TEL 03-5253-1111(内線2574、2575、4143)

10.保健師さんのキャリアとはどんな道があるのか。スキルアップや資格のあれこれ

保健師さんのキャリア

10.1.保健師の仕事で栄養士の知識が必要になった

特定保健指導は生活習慣病のに関するものです。従って食生活についての知識を深める必要がでてきます。

従って保健師の仕事をさらに極めるために管理栄養士の資格を取得するケースが結構多いです。

試験時期 年1回、例年3月
試験科目 ●社会・環境と健康 ●人体の構造と機能及び疾病の成り立ち ●食べ物と健康 ●基礎栄養学 ●応用栄養学 ●栄養教育論 ●臨床栄養学 ●公衆栄養学 ●給食経営管理論
受験手続 栄養士免許取得者であることを前提として、次の場合に受験資格が与えられます。

【管理栄養士養成施設を卒業】
4年制の管理栄養士養成施設を卒業して、栄養士免許を取得した場合は即受験資格が得られます。

【栄養士養成施設を卒業】
2年制、3年制、4年制の栄養士養成施設を卒業して栄養士免許を取得した場合は、修業年数+実務経験の合計が5年以上になると受験資格が得られます。

※年齢制限はなし。

試験実施場所 例年、北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、岡山県、福岡県、沖縄県で実施。
受験料 6,800円
詳しい情報 管理栄養士国家試験

10.2.保健師の資格だったら第一種衛生管理者が手続きだけで

保健師が手続きだけで取得できるという衛生管理者の資格は、すべての業種の事業場で活躍できる「第一種衛生管理者」の資格です。

第一種衛生管理者の資格を持っていると一般企業の産業保健師の就職に有利になります。一般企業での仕事を検討している場合は合わせて取得しておきたい資格の一つです。

同じく、産業保健師としてキャリアを極めたいと考えいる場合は、労働衛生コンサルタントの資格取得もお勧めです。

労働衛生コンサルタントの資受験資格は大きく分けて以下の3つに分けられます。

1.理系を専攻した大学を卒業したもの
2.医療系の学部を卒業したもの
3.安全衛生分野に10年以上関わったもの

保健師として受験する場合は3を適用させることになりますので、簡潔に言ってしまえば10年以上の保健師として臨床経験が、受験資格となります。

労働安全・労働衛生コンサルタント試験詳細を確認する。

10.3.保健師としてソーシャルワーカーへキャリアチェンジする

保健師はあくまでも医療の視点で福祉に接しているが、人と社会の接点をつなぎとめる役割という面ではソーシャルワークをしているといっても同じです。

仕事をしていくなかで社会福祉の視点で社会福祉士や精神保健福祉士を目指し、ソーシャルワーカーとして様々な課題と向き合っていきたいと考える保健師さんも多くいます。

そのための資格として一般的なものは社会福祉士や、精神保健福祉士があげられます。

試験時期 年1回:合格発表は3月中旬です
願書受付 例年9月上旬~10月上旬まで
(願書「受験の手引」配布は8月上旬から)
受験資格 次のうちいずれかに該当すれば受験できます。

1)大学等で「指定科目」を履修した方
2)社会福祉士「一般養成施設・短期養成施設」を卒業した方
(※当講座は「養成施設」ではありません)

※学歴・実務経験に細かい規定がありますので、受験資格などについては必ずご自分公益財団法人社会福祉振興・試験センター  にご確認の上、お申込みください。

試験形式 マークシート形式(5択)
出題数150問、総試験時間240分
合格基準 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上を得点し、なおかつ各科目すべてにおいて得点のあること。
合格率 合格率:25.8%
受験料 7,540円

精神保健福祉士の国家試験情報

試験日 1月頃
申込書受付 9月~10月頃
試験地 北海道、宮城県、東京都、愛知県、大阪府、広島県、福岡県
受験資格 1.4年制大学で指定科目を修めて卒業した方
2.2年制(又は3年制)短期大学等で指定科目を修めて卒業し、指定施設において2年以上(又は1年以上)相談援助の業務に従事した方
3.精神保健福祉士短期養成施設(6月以上)を卒業(修了)した方
4.精神保健福祉士一般養成施設(1年以上)を卒業(修了)した方
試験科目 精神疾患とその治療、精神保健の課題と支援、精神保健福祉相談援助の基盤、精神保健福祉の理論と相談援助の展開、精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム、人体の構造と機能及び疾病、心理学理論と心理的支援、社会理論と社会システム、現代社会と福祉、地域福祉の理論と方法、福祉行財政と福祉計画、社会保障、障害者に対する支援と障害者自立支援制度、低所得者に対する支援と生活保護制度、保健医療サービス、権利擁護と成年後見制度
合格基準 1 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上の得点の者。
2 1を満たした者のうち、試験科目16科目群(ただし、(注意2)に該当する者にあっては、5科目群。)の各科目群すべてにおいて得点があった者。
[1] 精神疾患とその治療
[2] 精神保健の課題と支援
[3] 精神保健福祉相談援助の基盤
[4] 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
[5] 精神保健福祉に関する制度とサービス、精神障害者の生活支援システム
[6] 人体の構造と機能及び疾病
[7] 心理学理論と心理的支援
[8] 社会理論と社会システム
[9] 現代社会と福祉
[10] 地域福祉の理論と方法
[11] 福祉行財政と福祉計画
[12] 社会保障
[13] 障害者に対する支援と障害者自立支援制度
[14] 低所得者に対する支援と生活保護制度
[15] 保健医療サービス
[16] 権利擁護と成年後見制度
(注意1)配点は、1問1点の163点満点である。
(注意2)精神保健福祉士法施行規則第6条の規定による試験科目の一部免除を受けた受験者にあっては、配点は、1問1点の80点満点である。
合格率 61%(
合格発表 3月
受験料 ・精神保健福祉士のみ受験する場合:13,250円
詳細情報 社会福祉振興・試験センター

11.保健師の募集情報、求人情報を見つけるには

保健師の資格

保健師の求人は本当に少ないです。主に公務員としての役割が中心だったため、その数は絶対的に少ない状態にあります。

産業保健師にしても大手企業が採用しているだけで、さらには配置数も1名などが多くこれについても採用がまだまだ少ないです。

しかし、昨今のストレスチェックに関する企業の動きに伴って保健師の配置について積極的にすすめていく企業も増えてきてはいます。

さらには、福祉分野を始めフリースクールなど学校の分野でも保健師のニーズは拡大しているといえます。

とはいっても、勤務環境が良いこともあって離職者が少ないです。

看護師は激務ゆえ転職者がかなり多く入れ替わりが激しい環境ですが、一方の保健師は安定していて全くといっていいほど退職する人がいません。

以下は保健師の求人サイトとして有名なものです。まずはサラっと各社の求人情報を確認してみましょう。

11.1.まずはパートや派遣として働くのが多い

求人情報は少ないですが、保健師の仕事は時期によって急激に人で不足になることがあります。

そういったタイミング発生するパートアルバイトや派遣などで現場経験を積むというのは一つの手段として良いのではないでしょうか。

たとえば、マイナビ看護師や看護ルーといった看護系の転職支援サイトなどの無料で使えるサイトを複数活用しながら求人情報を集めていくのがベストの方法だと言えます。

11.2.保健師の求人に強い転職サービス

11.2.1.知名度も実力も安心できるマイナビ看護師

管理職の求人 ★★★★ お祝い金の有無 無し
助産師の求人 ★★★★ 法人の信用度 ★★★★★
保健師の求人 ★★★ 対応地域 全国対応
保育園の求人 ★★★ 実店舗の有無い 有り
准看護師の求人 ★★★★ コンサルタント対応 ★★★★★
求人掲載数 ★★★★ 絞り込み条件 ★★★★★
保健師の転職サイトは色々ありますが、時間がなくても、準備が進んでいなくてもすぐ保健師求人の情報をリサーチでき応募できるのが転職サービスの利用価値です。

このマイナビ看護師は大手マイナビが運営しているだけでなく、人材分野で長い間ビジネスを行ってきていて、求人や転職を上手に進めるためのポイントが紹介されています。

数多くの保健師の転職サイトの中でも群を抜いた規模ですので、非公開求人の件数も多いです。量と質ならマイナビを使うのは良い選択だと思います。

しかし、大手サイトのデメリットとしてこちらの希望をしっかり伝えないと色々な情報を提供されてしまいスムーズに転職活動ができない場合があります。

利用する際には無料とはしっかり自分の求める条件や希望を整理してから利用するようにしましょう。

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保健師や看護師等の転職情報が集まっている人気の求人サイトをまとめましたので合わせて御覧ください。

看護師専門求人転職サポートサイト満足度の独自調査ランキング【毎月更新】
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世の中にはたくさんの看護師向け転職サービスがあります。それぞれ強みと弱みがあり、どういったニーズに役立つのかが異なっています。それらの違いを比較しながら整理してみました。自分の求める転職先を見つけやすい転職サービスを見つけて、一日も早く次のステップへ進めるように応援しています。