保健師の求人は争奪戦!保健師の資格を取得してこれからの保健師ニーズに備えよう!

保健師の仕事は今後どうなのか?社会的な背景を踏まえてニーズが高まるのか

看護師の資格をもっていると一度は興味を持つようになるのが、この保健師の資格ではないでしょうか。

看護の分野では助産師、専門看護師、認定看護師という方向に加えて最近では介護の領域、そしてその両方をつなぐ位置づけで保健師という方向性もあります。

平成27年より常時50名以上を雇用している会社には「従業員のストレス管理(チェック)」を義務付けられるようになりました。

その背景には世界中で有名になった過労死という言葉があります。

過労死に至らないにしても鬱病や精神疾患など、ストレスが原因で体に不調をきたしてしまう労災が増えてきています。

このような問題を根本的に解決するために保健師がストレスチェックや健康相談など適宜行い健康を管理することが求められてきています。

もちろんですが、保健師の人気が高いのは最近の話ではありません。保健師の主な職場は保健センターなどの公務員業務です。

言い換えると働きやすく安定しています。同じ医療分野といっても看護の世界とは大違いなのです。

現在は約60,000人いるとされている保健師ですが、その多くは市区町村での仕事を行っています。

近年では事業所や福祉施設、病院での就労者も増加傾向ですが圧倒的に多いのは行政保健師です。

今後は介護の分野との連携という視点からも予防医学の立場でその活動フィールドは広くなり、地域ケアのキーパーソンとなることを期待されています。

さて、すごい人気があり就職も大変な保健師ですが、これから保健師を目指したいなと考えている人向けに、具体的にどういった仕事内容なのか・どこで働いているのか・さらにはどうやって資格を取得するのかまで余すことなく紹介していきますので是非参考にしてください。

保健師とはどんな仕事内容なのか


保健師は、保健師助産師看護師法総則第二条において、「厚生労働大臣の免許を受けて、保健師の名称を用いて、保健指導に従事することを業とする者」とされる国家資格を言います。

保健師の仕事は一言で言えば保健について指導することといえます。

しかし、その内容は非常に複雑かつ多岐にわたり様々なステージでその資格を必要としています。

たとえば、生活習慣病、児童虐待、高齢者や障がい者の孤立、自殺対策を含む心の病や、流行性のインフルエンザなどの対応まで一例だけでもこれだけあります。

こういった問題について、個人や関係者への直接支援をすると同時にそういった問題が発生してしまった地域全体に対しても働きかけを行う公衆衛生という面でも支援を行います。

看護師と違いはどんな点なのか


保健師と同じく、医療職である看護師。保健師になるためには看護師免許の取得だけど、以下のような点で違います。

看護師は病気やケガをした患者さんのケアをすることを主な仕事とします。

一方の保健師は病気ではない人がこれからも病気にかからないように予防を促すこと目的としています。

そういった面では保健師は社会の看護師と言われている面もあり、社会全体が病気にならないように働きかけを行っていく仕事と言えます。

保健師の仕事の種類

保健師にはいくつかのジャンルがあります。それぞれ立ち位置によって担っている役割も異なるし、必要になる知識や経験も違ってきます。

あなたが求めている方向性に一番近いのはどれか具体的にイメージしてみましょう。

1.産業保健師

産業保健師とは産業、つまり会社や企業の保健師と言えます。

会社の医務室や健康保健組合などで仕事をします。

とはいってもこうった産業保健師を配置している企業は大手の企業だけで、社員数も1,000名以上の企業ならかなりの割合で配置さいているもの、中小企業では配置していないのが現状です。

従って給与水準も高く、求人も少ない傾向にあります。

2.行政保健師

保健師といえば、この行政保健師が一番多いのではないでしょうか。

いわゆる保健所や保健センターにいる人達です。看護系資格ではめずらしく行政側の仕事になりますから、勤務体制がゆるく非常に人気です。

現在はかなり求人が少ないですが、行政保健師の高齢化により数年後には一気に不足すると言われています。

3.学校保健師

保健室の先生というやつです。

学校で保健師をやりたい場合は、保健師の資格に加えて養護教諭の資格も必要になります。

行政保健師と学校の保健師はどちらもここ数年で一気に不足が発生すると言われていますので求人も爆発的にでてくるのではと噂されています。

大手企業の社員という待遇の産業保健師

産業保健師は企業、それも大手の企業で働く保健師の事を言います。

主に企業で働いている従業員の健康の維持増進、管理が主な業務で勤務場所は医務室と言われる事が多いです。

日々の仕事を一言で表すなら「学校の保健室」と同じです。従業員の体調不良の相談、ケアや健康診断、健康相談などを行います。

最近では、ストレスチェックを行うための大事な役割を担うようになってきました。

世界で有名な過労死の危険を早期にキャッチして健康維持のための相談対応をすることが使命の一つです。

従ってケアの知識に加えて昨今ではカウンセリング技術も求められる用になってきています。

産業カウンセラーの資格などを取得している人も多数いるようです。

産業保健師の仕事の長所と短所を挙げて見るなら
長所は企業であるという点です。福利厚生はかなり充実していますし、そもそも産業保健師を配置する必要がある会社は大手ばかりです。

したがって給与面でもかなり高待遇になるケースが多いです。

しかし、短所は企業で働いてるという面からケアを中心に行うという仕事ではありませんし、保健師の配置は一人であることが多いです。

医療や保健の分野を丁寧に仕事としたいと考えいる場合はストレスを感じる事があると思います。

公務員としてバランス良く働く行政保健師の仕事

保健師は、活躍する分野別でだいたい「行政」「学校」「産業」の3種類に分けることができますが、このうち最も人数が多く人気なのがこの、保健センターや保健所など地方の自治体で働く行政保健師、公務員としての保健師です。

保健師の資格取得を目指すと、公衆衛生に関するカリキュラムが多いことに気づくと思いますが、保健師の主な役割として地域住民のための健康相談の窓口を期待されているからなのです。

そもそも保健師さんの60%くらいが行政での仕事についていることから、保健師とは公務員というイメージを持たれることは多いのですが。

公務員としてのメリットデメリット

行政保健師で仕事をするということについては、公務員として働くことについて説明するのと同じです。

メリットは安定が得られること、待遇が公務員であるという点です。

仕事だけではなく、プライベートもしっかりバランスを取って過ごしたい人にはピッタリです。

当たり前ですが、公務員として働く行政保健師の就職倍率は非常に高いです。

そもそも公務員試験に受からなければなりませんから難易度は高めの就労先と言えます。

行政保健師といっても市区町村保健師と都道府県保健師がある

行政保健師は公務員であるという話をさせていただきましたが、公務員には市区町村レベルと、都道府県レベルがあります。

それぞれ担当する仕事が全く異なりますから自分の興味と照らし合わせて、どちらの方向性があっているか把握しておきましょう。

市区町村保健師がやってることって

行政保健師の殆どは、この市区町村保健師の仕事をしています。

正社員の募集って基本的には年に一回です。

それも多くても1人でしょう。数年に一回ということも普通に有りえます。

しかし、数年後には多くの保健師が定年でいなくなります。逆に不足が起こり一気に求人がでてくるようになるのではと言われています。

市区町村保健師はだいたい、母子の仕事を担当することが多いです。

乳幼児健診や出産に関する相談にのったり丸乳の手続きを支援したり。

それ以外にも生活習慣病関連の成人や介護問題などの高齢者、地域ケアなど担当者にもなりますし、精神関連の手帳取得の担当も行います。

対象になる成人や精神、高齢など別に担当者を分ける業務担当制が主流ではありますが、昨今の地域包括ケアの視点からは地域割の考え方にシフトしていく可能性があります。

本来なら公衆衛生の担い手であることからどんどん外にでて地域の保健状況を把握すべきなのですが、実際は各種相談やそれに伴う制度の利用手続き支援で一日が終わります。従って主な仕事は事務作業になるケースが多いです。

こういった面から仕事のやりがいという視点から理想と現実が大きく乖離していることが普通にありますから、ある程度の覚悟は必要になります。

都道府県保健師の仕事はもっと大局的な視点で望むこと

市区町村保健師の仕事と異なり、都道府県保健師の仕事は直接地域の声に触れ、支援をしていくのではなく、人と人、関係団体同士をつなげるなどして仕組みを変えていくことが仕事になります。

制度や政策というレベルで公衆衛生の向上を目指すので保健所配属となってもあくまでも医療機関や患者団体などの連携や地域全体を見渡しながら、仕組みを構築していく立ち位置になります。

直接住民と接する仕事はあまり多くありません。

市町村保健師や他部署とのやり取りが主になるため、住民と直接接する機会はあまりありません。

そのため、住民と接しながら地域の課題に取り組みたいという人は向かないかもしれません。

養護教諭として学生の健康に力を尽くしたい

保健師として主な仕事のひとつとしては「学校の保健の先生」があります。学校での保健相談の窓口という仕事になります。

基本的には小学校・中学校・高等学校で保健の先生をやるには養護教諭の資格が必須になります。

あくまでも教育者という視点がまずあり、その上で役割として保健師があるからです。

保健に関して教育をするという視点が色濃く現れています。ちなみに、大学や専門学校の場合は保健師の資格だけでもんだいありません。

養護教諭になるためのステップ

養護教諭1種免許を取得するには

1.養護教諭養成課程のある4年生の大学で学ぶ
2.看護師の免許取得後、養護教諭養成施設で半年以上学ぶ
3.保健師の免許取得後、養護教諭養成施設に半年以上学ぶ
4.養護教諭2種免許取得後、一定の経験を積み、その後、養護教諭養成課程のうち所定の20単位以上を取得し、教員職員検定に合格すること

養護教諭2種免許を取得するには

1.養護教諭養成過程のある短大、または養成施設で学ぶ。
2.保健師の免許を有し、教育職員免許法で定められた単位を修得する。
3.臨時免許証を取得した後、一定の経験を積み、所定の教育を受ける。

なお、1種免許と、2種免許の違いは、教育課程の違いであり、実際の業務においては、1種、2種で違いはありません。ただ、基本給や、その後の昇給、昇格に差が出てくる場合もあります。

その他のフィールドはどんなところがあるのか?

病院・診療所等

 
医療機関では年々保健師の活躍が目立ってきています。

地域医療連携室、保健指導関連や退院支援など障害分野では特に連携が必要になっています。

地域医療連携室等の保健師は関係機関との間で支援対象者への支援方針や方策の検討・調整を行ったり、患者や家族への相談や指導等を行ったりしています。

また保健指導室等は生活習慣病等をはじめとする各種健診やその後の対象者の保健指導・健康教育といった予防観点からの支援を担っています。

地域包括支援センター

保健師は、高齢者の介護予防を中心としたケアマネジメント、高齢・障がい者の権利擁護事業を担うほか、行政と連携し、地域の包括ケアシステムの構築やそれらに関わる事業などを担当しています。

地域包括ケアシステムでは、地域の多様な保健・医療・福祉機関間相互の連携やネットワークを強化することが重要とされており、保健師はその橋渡し役やコーディネーター役を担っています。

福祉施設

保健師が活躍する福祉施設には、大きく高齢者を対象にした施設と子どもを対象にした施設に分けられます。

前者には、社会福祉協議会や老人福祉センター、老人保健施設等があり、保健師は高齢者の健康増進活動や総合相談等のほか、高齢者の家族等の支援も行っています。

後者には、保育所や障がい者・児の入所・通所施設等があり、保健師は保育士や他の職員等と協力して子どもの健康管理や環境管理等を行っています。

なお、近年では、児童相談所にも保健師の配属が増えており、そこでの保健師は虐待によるPTSDや障害のある子どものケアや関係機関への情報提供や連絡調整等を担っています。

訪問看護ステーション

訪問看護ステーションは、病気や障がい等を抱える人や児が病院や施設等を退院して自宅で療養するときに、また老化等により日常生活を自立して営むことが困難となる恐れのある高齢者等の家庭を訪問して必要なケアやリハビリ、指導等の医療サービスを提供する機関です。

ここでの保健師は、管理者もしくは看護職員として、住み慣れた地域で家族と一緒に自分らしく暮らしたい、という対象者の願いに沿って、対象者の生活する場に赴いて、かかりつけ医や他の専門職など、地域における関係機関や関係者とチームを組みながら地域ケアシステムのなかで支援にあたっています。

学校・大学等研究機関

学校や大学等研究機関においても、保健師の活躍が場があります。

学校保健室などで働く保健師は、教職員と協力して、生徒や教職員を対象に、健康診査、健康相談、健康教育、施設の環境管理等を行い、健康の保持・増進に努めます。

また当該施設の関係機関等と連携し、学校を拠点に地域の住民を対象とした健康教育等を行うこともあり、地域の健康づくりにもたずさわっています。

大学等研究機関で働く保健師(保健師免許を有した教員)は、大学等の理念ならびに保健師教育課程・看護師教育課程等に基づき人材を養成するとともに、保健師活動に関わる研究を行い、保健師活動にかかわる学問を生み出しています。

その他の団体など

特定非営利活動法人(NPO)や非政府組織(NGO)、国際協力機構(JICA)は、民間人や民間団体のつくる機構・組織です。

近年、さまざまな経験を有した保健師がその専門性や経験を活かしてこれらの機構・組織に属して、もしくは自ら機構・組織を立ち上げて、発展途上国で母子保健活動や衛生教育等を展開したり、国内で地域に根ざしたユニークな活動を展開するなど多様な実践例が見られています。

保健師になるにはどうすればいいのか?

保健師として仕事をするためには「保健師国家試験」に合格しなければなりません。

そもそも、保健師国家試験をうけるためには必要なカリキュラムを受講してからになりますし、それらを受講するためにはそもそも看護師の資格をもっている必要があります。

つまり、保健師のなるためには以下3つのステップを経ることが必要になります。
1.看護師資格を保有していること
2.保健師養成学校で1年以上学び、「保健師国家試験」の受験資格を手に入れること
3.「保健師国家試験」に合格すること

助産師の時と同じように、だいたい保健師を目指す人は以下どちらかの道を歩んでいます。
1.保健師指定養成校の認可をもっている看護大学等で卒業と同時に看護師と保健師の両方の資格をもっているように学習を進める
2.看護師として実務を積んだあとに、保健師に興味を持ち再度学校へ通い資格を得る

殆どの場合は1の学校を卒業するタイミングで資格のダブルホルダーを目指す道です。

実際に保健師資格合格者の大半は看護師実務経験のない学生という統計データも出ています。

一度、看護師として現場に入ってから再度保健師を目指すことは不可能ではありませんがかなり険しい道になることを覚悟しなければなりません。

保健師国家試験について


一度、看護師として現場に入ってしまったナースが保健師を目指す道のりは険しいとお話しましたが、以下の表にあるように国家試験の合格率はかなり高いです。

つまり、受験資格をなんとか掴んでしまえばまず合格は間違いないと言っても過言ではないということです。

では何が大変なのかと言うと、助産師同様に学校に入学するまでの道のりです。

保健師の養成学校は日本全国を探しても非常に少なくて10数校程度と言われています。

定員数も数十名しかありませんので、かなりの狭き門と言わざるを得ません。助産師を越える難易度かもしれません。

保健師の学校一覧

保健師国家試験の概要

試験日 毎年2月頃
試験地 北海道、青森県、宮城県、東京都、愛知県、石川県、大阪府、広島県、香川県、福岡県及び沖縄県
受験資格 文部科学大臣の指定した学校において1年以上保健師になるのに必要な学科を修めた者、また期日までに見込める者
受験手続き 受験に関する書類は、試験地を管轄する地方厚生局又は地方厚生支局に提出
試験科目 公衆衛生看護学、疫学、保健統計学及び保健医療福祉行政論
合格率 89.8%(平成27年度)
合格発表 3月頃に厚生労働省、地方厚生局及び地方厚生支局にその受験地、受験番号を掲示して発表
受験料 5,400円
詳細情報 厚生労働省 保健師国家試験

保健師の募集情報、求人情報を見つけるには

保健師の求人は本当に少ないです。主に公務員としての役割が中心だったため、その数は絶対的に少ない状態にあります。

産業保健師にしても大手企業が採用しているだけで、さらには配置数も1名などが多くこれについても採用がまだまだ少ないです。

しかし、昨今のストレスチェックに関する企業の動きに伴って保健師の配置について積極的にすすめていく企業も増えてきてはいます。

さらには、福祉分野を始めフリースクールなど学校の分野でも保健師のニーズは拡大しているといえます。

とはいっても、勤務環境が良いこともあって離職者が少ないです。

看護師は激務ゆえ転職者がかなり多く入れ替わりが激しい環境ですが、一方の保健師は安定していて全くといっていいほど退職する人がいません。

まずはパートや派遣として働くのが多い

求人情報は少ないですが、保健師の仕事は時期によって急激に人で不足になることがあります。

そういったタイミング発生するパートアルバイトや派遣などで現場経験を積むというのは一つの手段として良いのではないでしょうか。

たとえば、マイナビ看護師や看護ルーといった看護系の転職支援サイトなどの無料で使えるサイトを複数活用しながら求人情報を集めていくのがベストの方法だと言えます。