赤ちゃんにとってママはとても大きな存在です。
ママがそばにいるとゆう安心感は赤ちゃんの心と身体の健康にかかせないものです。
ただ成長する過程で大好きなママの姿が見えなくなると泣き出してしまう時期があります。
この時期の赤ちゃんは、まだ目に見えることしか理解できません。
そのためママの姿が見えなくなると、ママの存在そのものが消えてしまったと勘違いします。
後追いが始まったばかりは「かわいいっ!!」と思えるのですが、それが毎日続くと家事もできずトイレに行くのもままならない状態で、イライラしたりストレスを抱えてしまうママも多いのではないでしょうか。
今回は後追いする原因や対処法、後追い時期に注意することなど紹介します。
目次
1.後追いとは
後追いとは赤ちゃんがハイハイや歩いてママの後を追いかけることを言います。
ママが赤ちゃんのそばを離れたり、姿が見えなくなった瞬間に大泣きして、追いかけます。
見つからないときにはパニックや癇癪を起こしてしまうこともあります。
そばに戻ったり、抱っこしてあげると落ち着きますが、一人にした途端またすぐに泣き出してしまいます。
2.後追いする時期
後追いの始まる時期は赤ちゃんによって個人差がありますが、早い子だと生後6ヶ月頃からになります。
生後6ヶ月というのは記憶力が発達する時期であり、ママの顔を記憶できる月齢になっています。
また泣くことで自己主張することが増えたり、人見知りや場所見知りなどもするようになり、ママへの執着がとても強く、それをアピールできるようになる時期でもあります。
そして生後9から11ヶ月のハイハイが上手になる頃に本格化し、1歳を過ぎたあたりから落ち着き始めることがほとんどです。
1歳過ぎは赤ちゃんが歩きはじめる時期になります。
歩くことで赤ちゃんの世界が一気に広がり、興味や好奇心の対象が増えることでママに対するこだわりが少しずつ無くなってきます。
ただし、後追いがおさまる時期も個人差があり2歳を越えても続く場合や反対に全く後追いしない赤ちゃんもいます。
他の赤ちゃんと違っていてもこれも個性だと温かく見守りましょう。
3.後追いする理由
赤ちゃんは生後6ヶ月頃までは視力が弱く、ママの存在は理解していても具体的に把握はしていません。
しかし、次第に視力が上がりママを認識できるようになるとともに記憶力がつき始めることで、ママが目の前からいなくなるとママを思い出し、「ママが帰ってこないのではないか」と不安で泣き出したり、探し回ったりするのです。
赤ちゃんにはママが少しそばを離れなければならない状況やすぐに戻ってくるということはまだ分かりません。
赤ちゃんの後追いは、知能の発達と運動能力が発達した成長の証でもあります。
4.後追いしないのはなぜ?
赤ちゃんの中には後追いをしない子もいます。
同じくらいの月齢の子が後追いしているのに自分の子が後追いしないと不安になってしまいますよね。
後追いするしないは赤ちゃんの性格や生活環境が大きく影響します。
のんびり屋さんや慎重派の赤ちゃんはママが離れてから追いかけるまでに時間がかかるので、後追いする前にママが戻ってくることが多く、泣くことも少なくなります。
一人遊びが上手な赤ちゃんはママが離れたことに気づかないこともあります。
また兄弟や祖父母など多くの家族と一緒に住んでいる赤ちゃんはママがいなくても他の家族が常に周りにいるので不安が少なくなります。
そのためママが特別という意識も低くなり後追いしない子もいます。
赤ちゃんが後追いをしないと、自閉症なのではと心配になりますが、それ以外に気になることがなければ心配ありません。
視線が合わない、笑わない、名前を呼ばれても反応しないなど気になることがあれば、乳児健診や小児科で相談してみましょう。
5.後追い対策
5-1.思う存分後追いさせる
後追いは今だけのものと割り切り、おもいっきり後追いさせてあげましょう。
どこまでついてきても怒らない、トイレは開けっ放しでも仕方ないと諦めるなど、できる限り好きに行動させてあげるようにすることも大切です。
どうしても危ないところは子供の目が離れたときに立ち入り、安全なところは思うままに追いかけてもらいましょう。
赤ちゃんのそばにいる時間を十分にとってあげることで、赤ちゃんとママとの信頼関係が強くなり、赤ちゃんが安心してママから離れるようになります。
後追いをする赤ちゃんと、追いかけっこをして楽しむなど寛大な気持ちで後追いを見守りましょう。
5-2.おもちゃを利用
赤ちゃんは生後6ヶ月頃からおもちゃを使って一人遊びを始めます。
この時期の赤ちゃんは音の出るおもちゃに興味を示すことが増えるので、ガラガラや鈴の入ったおもちゃなどで興味をひきつけてみましょう。
また、音を出しながら自動で動くおもちゃなら後をついて遊ぶようになりママがいないことに気づきにくくなります。
家事や少しそばを離れなければならないときは音の出るおもちゃを試してみましょう。
普段遊んでいるものとは別に特別なとき用のおもちゃを準備しておくとより効果的ですよ。
5-3.ドアを閉め切らない
赤ちゃんがママを自由に追いかけられるように、また赤ちゃんの視線を遮らないためにドアは締め切らずに少しでも開けておきましょう。
赤ちゃんにとってママの姿が見えなくなることはとても不安で、ドアが閉まったと分かると大泣きしてしまいます。
開けっ放しが難しい場合は、一緒に入ってしまうのもオススメです。
例えばお風呂の際は、赤ちゃんを脱衣室に座らせておきドアを開けたまま赤ちゃんから見える状態でママが先に済ませてしまいましょう。
また、お風呂に赤ちゃん専用の椅子を用意して一緒に入ってしまうのも一つの手です。
トイレも同様にトイレの前に赤ちゃんを座らせてドアを開けたまま用を済ませましょう。ドアを開けたままにするのは抵抗がある場合はトイレ内に赤ちゃん専用いすを用意して一緒に入るといいでしょう。
5-4.とにかくおんぶ
赤ちゃんとたくさんスキンシップを取ると後追いが早く治まるといわれていますので、思う存分一緒にいることで気持ちを満足させてあげましょう。
そこで効果的なのがおんぶです。
「ママとずっと一緒にいたい」という赤ちゃんの要求を満たしてあげる為におんぶ紐を使っておんぶをしながら家事をこなしましょう。
また、家族に赤ちゃんをおんぶしてもらい、隣に立ってもらうことで赤ちゃんの気持ちを満たすことができます。
ただ、長時間のおんぶはママの肩や腰に負担がかかってしまうので、身体に無理が無い範囲で活用しましょう。
5-5.離れるときに声かける
赤ちゃんのそばを離れるときには「すぐ戻るから待っててね」、「トイレに行ってくるね」など声をかけるようにしましょう。
赤ちゃんはうまく話せませんがママが言っていることを少しずつ理解してきています。
声かけを続けることでママはいなくなってもすぐに戻ってくるということを徐々に学んでいきます。
はじめは意味が分からず泣いてしまうかもしれませんが根気強く続けましょう。
声掛けは赤ちゃんとママのコミュニケーションにもなります。
5-6.視野が広い位置を探す
家の中で一番遠くまで見渡せる場所を把握しておきましょう。
赤ちゃんはママの姿が見えなくなると不安になってしまうので、できるだけ赤ちゃんの視界の中で家事を行いましょう。
例えば、リビングで遊ぶときは中心ではなく廊下が見える端に移動するだけでママの行動範囲がリビングと廊下に広がります。
洗濯物を取りに行く、トイレに行く時など、ママが見えなくなる時間を少なくすることで泣く回数を減らすことができます。
赤ちゃんの視界を考えてママが見えやすい位置に移動してから用事をするようにしましょう。
5-7.いないいないばぁで後追いの練習
後追いは「ママが帰ってこないのでは」という不安から起こるので、この不安を取り除く練習をしましょう。
お母さんが見えなくなってからまた顔が見える「いないいないばぁ」が効果的です。
顔が見えないことに慣れてきたら、顔だけでなく全身を隠すなど少しずつ隠す範囲を広げていきましょう。
そうすれば、お母さんが見えなくなってもまた出てくると理解して、後追いの軽減が期待できます。
6.後追いトラブル
赤ちゃんの後追いは突然始まります。
移動も早くなり「こんなに動けるようになったの?」と驚かされるものです。
後追いがピークになる頃はハイハイやつかまり立ち伝い歩きなどをはじめ、行動範囲が広がり手の届く場所も増えてきます。
火や刃物を使う台所や、段差のあるベランダ、荷物が高く積みあがったクローゼット、階段など、大好きなママを探して危険な場所へ移動するようになります。
注意していても、気づいたら思わぬ距離まで近づいていることもあります。
赤ちゃんが侵入すると危険だと感じる場所にはあらかじめガードを設置しておき安全対策をバッチリにし、怪我や事故を未然に防ぐようにしましょう。
7.イライラしない対処法
7-1.家事は最低限でOK
後追いがひどい時期に普段と同じように家事をこなす必要はありません。
後追いは一時的なものですので、赤ちゃんのそばにいる時間を優先してあげるようにしましょう。
できない家事は諦めてママの負担を軽減することが精神的安定にも繋がります。
料理ができない場合は出前や出来合いのものを利用したり、休日にまとめて調理し、冷凍保存しておくといいでしょう。
また掃除は赤ちゃんが過ごす部屋を優先し、必要最低限にする、食器は赤ちゃんが寝ている間にまとめて洗うなど臨機応変に対応しましょう。
7-2.気分転換をする
赤ちゃんに1日中ずっと後追いをされているとストレスがたまってしまいますよね。
天気のいい日にはお散歩や近くの公園など積極的に外へ出て遊ばせてあげましょう。
児童館では赤ちゃんもいろんな子と触れ合うことができるのでオススメです。
また地域センターなどで開催されているママさんの集まりは月齢の近い赤ちゃんを持つママ達と知り合うことができ、子育ての話をしたり、同じ悩みを共有できるので何か解決策が見つかるかもしれません。
お家では赤ちゃんが寝ている時間を、自分の趣味に費やすようにできると良いですね。
またパパが休みの日は数時間でも預けて自分の時間を持ったり、行政の預かりサービスや一時保育などを利用してストレスを溜め込まないようにしましょう。
7-3.後追い姿をビデオに撮る
後追いがひどく何もできない状況が続くとついイライラしてしまいますよね。
そんなときは後追いしている姿を携帯で撮影してみてください。
赤ちゃんが大泣きしながら追いかけてくる姿はレンズ越しだと客観的に見ることができてとても可愛く愛おしく感じます。
そしてまた後追いにイライラしてしまった時に撮影した動画をみると「こんなにママを必要としているんだなぁ」と思えますよ。
後追いが無くなった時にその映像を見返すとこんな時期もあったんだなぁと、懐かしくなります。
将来のお母さん自身にも子ども自身にも宝物になりますよ。
まとめ
後追いはママのことを認識しだした証拠であり、ママのことを必要としているという赤ちゃんの最大限の愛情表現です。
家事も思うように進まず毎日続くととても大変ですが今しかないとてもかわいい行動です。
さまざまな対処方法を実践し、赤ちゃんとのスキンシップを通して心を満たしてあげましょう。
きちんと後追いに向き合うことで、後追いを卒業する時期も早まってきます。
今は大変ですがとっても良い思い出になりますよ。